はじめに

今の貯蓄&運用ペースでも希望は叶えられる!

キャッシュフローから、今のペースで貯蓄や積み立て投資を続けることができれば、55歳で退職し、その後、就労収入がなくても、ライフプランは充分、成り立ちそうです。

55歳時点での金融資産総額は6,100万円ほどとなっています。なお、リフォーム代の500万円は、ご実家のマンションが築25年ということで、シミュレーション上では退職されるまでに、実施済みとなっており、概ね、目標とされている6,500万円は達成できると考えられます。なお、退職金1,000万円を含めての達成となります。これまでの勤続年数は不明ですが、公務員の方であれば、この程度は見込めるのではないでしょうか。退職金はセカンドライフの資金計画を立てるうえで、また、セミリタイアに関わる必要不可欠な情報です。退職金規定から、概算を確認するようにしてください。今後の規程改定にもご注視ください。

年間の貯金取崩額は20万円程度に抑えられる

退職後、公的年金を受け取るまでの10年間で2,000万円程度の貯蓄の取り崩しがありますが、65歳時点での金融資産は4,000万円ほどあります。ご自身の公的年金を受け取れるようになり、かつ、ご両親への資金援助が不要となれば、年間の貯蓄の取り崩し額は20万円程度に抑えられそうです。高齢者住宅への住み替えを考慮しても、95歳時点で、1,000万円ほど残っており、不安なくセカンドライフを過ごせそうです。

シミュレーションでは、特別支出として年間20万円を、別途、計上していますが、退職後は、時間に余裕ができ、交際費や旅行代などが増える可能性もあります。余力の部分でカバーはできますが、貯蓄の取り崩しが続くことに不安を感じる場合は、楽しみに使うための費用程度を、アルバイトやパートで稼ぐというのもひとつです。

今後の運用方針はどうすればいい?

キャッシュフローから、特に、追加で投資をする必要性はなさそうですが、普通預金や定期預金に入れておいても、ほぼ増えないのでもったいないとお考えの場合は、投資比率を上げてもいいと思います。ただし、今ある定期預金や普通預金を解約して、まとまったお金を一度に投資商品に移すのは、投資タイミングの分散ができず危険です。今の貯蓄はそのまま維持しつつ、毎月、普通預金に預けている17万円を活用し、しばらくの間、その全て、もしくは一定額を運用に回すという方がリスクを軽減できると思います。

現状、つみたてNISAとiDeCoは上限額まで活用されているので、次は、特定口座や一般口座で運用をすることになります。どちらの口座も、運用益は課税の対象となりますが、源泉徴収ありの特定口座を選択しておけば、確定申告する必要がないのでお勧めです。

金融商品は、つみたてNISAやiDeCoのように限定されておらず、投資信託でも個別の株式でも、幅広く好きな商品を選択することができます。ただし、ご相談者の場合、あまり大きなリスクをとってリターンを狙っていく必要はないので、インデックス型のバランス投信などで資産分散しながら運用されてはいかがでしょう。

仮に、これから50歳まで、毎月17万円を投資信託で積み立てし、毎年2.0%で運用しながら70歳で現金化した場合、運用益に対する税金を加味しても700万円ほど資産は増えそうです。ただし、運用の効果が出るまでに、ある程度、時間を要することを考えると、さらに、リタイアの時期を前倒しできるかどうかに繋がるかは不明です。老後にゆとりが生まれることを期待した運用と捉えておかれた方がいいかもしれません。

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