はじめに
持ち家を貸す場合のローンのこと
住まなくなった家を、とりあえずどうするか、よくあるのは人に貸す方法です。ローンと同額くらいの家賃をもらうことができればローンの負担がなくなります。ただし、通常の住宅ローンはその家に住んでいることが条件なので、人に貸す場合は現在の住宅ローンを一括返済した上で、アパートローンに借り換える必要があります。アパートローンは住宅ローンよりも金利が高めになります。いずれまた、この家に戻って住みたいなら、家賃は低めになりますが、「定期借家契約」にしておけば、更新せずに賃貸契約を終わらせることができます。
再婚相手が家を持っているかどうかは記載がありません。52歳ですから、あと10年弱で定年です。現在は転勤族で家賃補助を受けて賃貸ですが、定年後に夫婦の住まいをどうするのか。相談者さんの持ち家に戻って一緒に住むのか。これも話し合った方がいいですね。
生活費については、再婚相手が定年退職するまでは、それほど心配はいらないでしょう。手取り月45万円に家賃補助があれば、夫婦2人の生活には十分ではないでしょうか。あとは、持ち家を貸して家賃でローンを返すか、住宅ローン分だけでも働いて収入を得ることです。
年金についてしっかり考えておきましょう
今からしっかり考えておきたいのが老後の生活費です。再婚相手は離婚の際、年金分割しているとのこと。分割の割合は分かりませんが、最大で結婚していた期間の厚生年金の2分の1は前妻が受け取ることになります。その分、再婚相手の将来の年金が減ります。一方、相談者さんは44歳ですから約20年、厚生年金に加入してきたはずです。できれば60歳前後までのあと20年程度、一定額の給与をもらって厚生年金に加入した方が将来の年金額が増えます。
年金については「ねんきんネット」で、これからどれくらいの給与で何年働くかなどの条件を入力して将来受け取る年金額をシミュレーションできます。「ねんきんネット」は、毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」に記載のアクセスキーを使って登録すれば利用できます。
仕事については、まだ40代半ばですから働き盛りです。看護師は人手不足の職種ですし、20年のキャリアがありますから、仕事はきっと見つかると思います。正社員が理想ですが、正社員でなくても社会保険に加入できる働き方なら、やりくりできるでしょう。1日も早く新しい土地や職場に馴染めるといいですね。