はじめに

妻の収入無しでは成り立たない

老後資金準備についても教育費準備と絡めて考えなければいけません。教育費が完全に終わるのが61歳とすると、教育費が終わってから老後の準備をするには期間が短いです。特に60歳以降は収入が落ちることも想定されますので、教育費準備と合わせた老後資金準備も重要となってきます。

具体的な準備としては、将来受け取れるであろう公的年金の試算をした上で、老後に必要な生活費との差額を準備する必要があります。

現在、住居費が掛からない中で月々7万円の貯蓄のみということは、住宅ローンや教育費の負担が増えることを考えると、妻の収入無しでは成り立たないでしょう。来年からどれくらい収入が得られる可能性があるのか、また何歳まで働く予定なのかについてもしっかりと考えましょう。

これらを整理し、シミュレーションを作成し、ある程度見通しを立てた上で、住宅の建替えの予算を考えてください。ローンも35年で組むことも可能ですが、60歳もしくは65歳で終わるように期間設定をしてください。35年ローンでギリギリの生活で組んでしまうと、リタイアした後のローン返済や生活が成り立たなくなるリスクがあります。

ローンを組む前にしっかりとすべきこと

今回のポイントをまとめると、確認・整理すべきことは以下の通りです。

〇子どもの教育の方針(公立or私立、奨学金活用の有無など)
〇子どもの成長による生活費の上昇
〇夫の今後の収入の推移・リタイア時期
〇来年以降の妻の収入、働く期間
〇将来の公的年金の試算
〇リタイア後に最低限確保したい生活費

以上をご夫婦で話し合った上で、FPなど専門家に依頼しシミュレーションを作成しましょう。そうすると、安心して購入可能な建替えの予算を算出することが出来ます。先に住宅ローンを組んでしまうと、後からできることが制限されてしまうので、事前にしっかりと計画を立てることが重要です。

大事なお子さまの教育費や老後資金を確保した上での住宅建替えの実現を目指しましょう。

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