はじめに

投資信託の教育も始まる

また、同じく4月からは、高校の家庭科に資産形成として「投資信託」を学ぶことが加わると話題です。

これまでの家庭科では、世にあるリスクに対して慎重さを問う教え方が多くを占めていました。しかし、近年の低金利の中で低リスクの資産運用をしても、望むような将来にたどり着けない可能性があります。

誤解を恐れずに言えば、株式やほかの投資リスクを取ることが逆に安心できる老後の確保につながる時代です。最も保守的な教育現場でも、リスクを含めて意思決定をする力を育むことがテーマとなりつつあります。

もともと、お金の教育で最も重視されてきたテーマは「自立」です。政府の会議で定められた「最低限身に付けるべき」金融リテラシーの内容を見ると、小学生と高齢者を除くあらゆる世代に向けて、自立する能力を養う・実現することがこれでもかと述べられています(図表)。特に生活設計上は職業選択をとても重視しています。その中で、ちょっとしつこいな、と思えるくらいに入りと出のバランスを考えて、支出を計画的に行えることがゴールに掲げられています。

しかし、実際の生活を省みると、そんなにうまく生活を設計したり、見通したりすることは難しいなと思います。正直、何か大きな買い物が決まってしまってからあたふたする方が私たちは多いのではないでしょうか。また、職業選択も、昔より仕事につく方法が複雑になっていて、かつ、その仕事から得られる収入も不確かなのも事実です。この不確実な時代に、もう少しだけリテラシーを高めて、行動できる能力を付けることが、自立につながるのだと思います。

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