はじめに

老後の備えはiDeCoだけでは不十分?

相談者様のご家庭は会社の経営をしているので、収入は定期的に入りますが、ボーナスの支給がなかったり、退職金の準備がなかったりと、会社員ならもらえる可能性の高いお金が、入ってきません。ですから、自営業の方と同じように、自分自身で備えていかなくてはなりません。

iDeCoの利用は、個人収入の節税になりますし、老後の備えには適しています。ですが、厚生年金加入者の掛け金上限は月に2万3,000円です。満額を20年間積み立てて3%で運用できたとしても、受け取れる金額は元金と運用益を含め、約755万円です。これだけでは、1人分の老後資金として、十分とはいえない人が多いでしょう。

退職金などが見込めない人は、自分で備えるしかありません。家計を見直し、余剰金を増やすことができれば、つみたてNISAに取り組む、小規模企業共済に加入するなど、取れる策は複数あります。

教育費の準備もありますが、それだけに気を取られ、自分たちの老後資金が不足しないよう、バランスを考えながら準備策を検討していただくと良いと思います。

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