はじめに

iDeCoを活用した場合のシミュレーションは?

iDeCoで所得控除と運用益3%が得られた場合のシミュレーションは次のようになります。

4

支出を4万円削減した上で、70歳まで働いて年金の受給を遅らせ、iDeCoを活用した場合は、92歳まで資産寿命を延ばせる可能性が高まります。

さらに就労期間を72歳まで延ばすと?

女性の死亡年齢の最頻値が93歳まで上がってきていることを考慮すると、若干心もとないので、就労期間を72歳まで伸ばし、支出をさらに1万円減らした場合を見ていきたいと思います。

5

これで98歳まで資産を延命することができました。

病気やけがの場合はさらに別の手が必要になる

上記は、就労期間を伸ばすこと、支出を改善することで、資産寿命を増やせた場合です。病気や怪我で長く働くことができない場合や、支出を減らすのが難しい場合はまた別の手が必要になります。例えば所有しているマンションを引退後に売却し、得たお金で田舎に安い家を買って余剰金を生活費に充てるなどです。

個人事業主の方は、働く期間を長くすることが老後対策の有効な打ち手になるので、健康維持が一番の投資と言えます。その他「支出改善」は、誰でも老後の収支を改善できるポイントになります。この2つを中心に、年金を増やす対策や節税対策、自宅などの資産売却益によっても老後資金をつくる手があることを覚えておきましょう。前提条件が変わっても色々な対策を講じることができるので、柔軟に変化に対応できる心構えを持つことが非常に重要になると思います。以上、参考になれば幸いです。

連載「みんなの家計相談」でお悩み募集中!読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答えます。相談はこちらから。

この記事の感想を教えてください。