はじめに
どういう人だったら使ってもいいのか
では、どのような条件であれば有効な手段となり得るか、一例を紹介します。
例:男性(30歳)、妻と子どもと暮らしている場合
年収が上がっていくのに合わせ、計画的にお金を貯めていこうとしています。
子どものための教育資金や、住宅ローンの返済も行っていて、セカンドライフに向けた資産形成も検討。そして、自身に万が一の場合の保障も必要だと考えていたとします。
特に「ガン」に対するリスクです。
一定の治療費が必要になったり、働けなくなって収入が減少してしまい、貯めていた貯蓄を取り崩すリスクから、「ガンになってもライフプラン(家族の生活)を守る」仕組みが必要だと考えています。
リスクをどのように回避するのか、いろいろな選択肢の中で、「ドル建て終身保険」を活用したらどのようなメリットがあるのかを検討します。
以下は、「ドル建て終身保険」の保障機能のうち、「死亡」ではなく、「ガン」のための保障を選択した場合のケースです。前提条件として、以下のような家計と仮定します。
もしもガンになっても、子どもの教育資金のために貯めていたお金や、ゆとりのあるセカンドライフに影響を与えたくないとして、労働収入を得ている期間(定年までの期間)、そのリスクヘッジを考えます。
30歳から65歳の間、ガンと診断されたら 500万円受け取れるように、まずは掛け捨て保険を検討。
各社、保険の内容や保険料に差はあると思いますが、分かりやすく 月額 5,000円 でその権利を受けると仮定するなら、 35年間 × 12か月 × 5,000円 = 210万円 (保険料累計)
つまり 「ガン対策のためのコスト」 = 210万円 と試算できます。
次に、上記と同じ保障内容を、「終身保険」で考えた場合は、次の仕組みです。
払い込んだ保険料(自己負担)に対し、戻ってくるお金(解約返戻金)の割合を返戻率と呼びます。この返戻率が100%である場合、「払った分が戻ってくる」状態になります。
結果的に、掛け捨て保険の210万円のコストが払わなくても、ガン対策 500万円の保障が手に入った、と考えることもできます。これが、「終身保険」活用の最大のメリットといえます。
例えば、先ほど家計の場合であれば、
もともと普通預金で貯めていた月々 7万円のお金のうち、セカンドライフ以後まで使わなくても良いお金が 2万円あったとして、それで「ドル建て終身保険」を活用した場合、
■貯蓄額の一部を銀行から保険会社へと預け先を変え、(保有資産の分散)
■現役時代のがんのリスクに対し一時金500万円の保障を手にして、(万が一のリスクヘッジ)
■65歳解約時に100%戻ってくるように設計し、(貯蓄の仕組み作り)
■それをセカンドライフ資金にする。(セカンドライフ対策)
という使い方が考えられます。