はじめに

できるだけ繰り上げ返済をして金利上昇対策を

不安要素としては、金利の上昇や収入減少があると思います。金利が仮に2%となった場合、月々のローン返済が13万2,505円に上昇します。0.5%の場合には10万3,834円なので、約3万円返済負担が増すことになります。このリスクについては、余裕があるときにあらかじめ繰り上げ返済資金を貯めておき、金利が上がったときにローン残高を減らしておくことである程度対処できます。

また、現在よりも収入が減った場合についてですが、現在、貯蓄を5万円、投資を14万円ずつできているのであれば、もしも収入が今より10万円減少したとしても返済は継続できるでしょう。

2022年からの住宅ローン控除の変更点をチェック

ここまで、ご相談者さんにとって、住宅購入は「アリ」な選択ということで、住宅購入を前提とした家計について試算をしてきました。続いて、住宅購入の前提となった住宅ローン控除について、今年から大きな変更があることをお話しておきます。

昨年までは年末ローン残高の1%が控除されていましたが、2022年入居からは控除率が0.7%に引き下げられます。これは、近年の住宅ローン控除利用者の金利が1.0%未満のことが多く、住宅ローンを借りている人ほど利益を得る状態が続いていたことを見直すためです。適用期間は新築の場合、一部を除いて13年間、中古住宅の場合には10年となります。詳しくは下記の図表をご覧ください。

図

なお、新築を希望する場合、2023年12月末までの入居であれば、床面積が40㎡以上あれば住宅ローン控除の対象になります。それ以降の新築物件、もしくは中古物件の場合には、50㎡以上ないと住宅ローン控除の対象になりません。物件選びの参考にしてください。

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