はじめに
苦痛を伴う節約ではなく、緩やかなコントロールを
支出額をみていると、非常に上手に支出を管理されていると感じます。相談者様の収入が一定期間途絶え、夫の収入だけで暮らすことになったとしても、貯金で補てんしながら何とか乗り切れるのではないかと思えます。
ですが、今は節約を頑張りすぎて窮屈に感じていらっしゃるのですよね。その費目については、もしかすると我慢をしている感が強いなど、取り組み方がよくないのかもしれません。
恐らく、相談者様の失職に備え、支出を夫の収入に合わせておこうということなのかもしれませんが、少し落ち着いて、支出の下げ方が現状でよいのか、検討してみましょう。
食費や日用品代については、通常だと無駄が出ている状態だというのなら、その削減はよいと思います。ですが、急に料理の量を減らしたり、おかずの数が減った、お菓子も買わなくなった等が重なれば、「食べるものがない=なんだかひもじい」となるでしょう。
今はまだ相談者様の収入もあるようですし、余剰金も十分あるように思いますから、無理をせず、ご家庭で絶対に支払いたい、必要であると思える支出はしっかりと払い、さほど必要ではない部分は思い切ってカットするという調整をしていきましょう。お金を使うときは、楽しんでコントロールができるといいですね。
このやり方だと、もしかすると今ほどの支出削減にはならないかもしれませんが、生活が苦しいと感じることが少なく支出をコントロールできると思います。もし、相談者様が失職し、収入が途絶えてしまったら、夫の収入を中心に貯金で補填しながら、新しい職場を探すようにしてもよいと思います。
「貯金が十分できなくてもいい」というゆとりを持って
今は、ご時世的に収入は増える要素がなく、それなのに物価が上がっているのですから相談者様のご家庭のような悩みを抱えた方は少なくありません。家計が赤字にはならなくても、貯金が増えないと、教育費のこと、老後のことなど、今後の生活について不安になりがちですが、あまり焦らずにいきましょう。
相談者様は、新しい職場を探す予定ですから、また収入アップできる時期が来るはずです。幸いなのは、ご家庭にはすでに「生活防衛資金」となる貯金がしっかりとあること。この貯金は、今おかれているような「想定外の減収」の時に活躍するお金でもありますから、再就職できるまで貯金をあまり減らさないような暮らしを意識しながらも、不足額は生活防衛資金に助けてもらう、と割り切ってよいのではないでしょうか。
再就職されてから、また貯金額が増やせるよう、支出のコントロールについて検討すればいいのです。悲観しすぎないようにしましょう。
毎月の収入は減りますが、夫のボーナスは例年通り維持されるようでしょうか? 毎月貯金できないのであれば、ボーナスの使い方も意識し、ボーナスから貯金に回してもよいと思います。すると、今の不安も、薄れていくかもしれません。