はじめに

つみたてNISAかiDeCo、どちらがいいか?

投資ではつみたてNISAをお考えのようですね。つみたてNISAはその年の枠を20年間、非課税運用できます。37歳の今年に始めると、2042年、56歳まで継続できます。老後を迎える前に結婚やマイホーム購入、その他に使える資金を作りたいのならつみたてNISAもよいと思います。

一方で、老後に向けるなら60歳まで引き出せないiDeCoもお勧めです。
ただ、iDeCoは国民年金保険料を納めていることが条件となります。今は払ったり、払わなかったりしているようですが、国民年金は10年加入すると老齢年金の受給資格を得られますし、受給を開始すると、生きている間ずっと受給できます。保険料を納めたほうが長生きリスクに備えられますから、納付をしていくように意識しましょう。そうすると、iDeCoに加入することも可能となります。

iDeCoはこの春から65歳まで積み立てることが可能ですので、相談者様のように国民年金保険料を支払っていない期間がある方は、60歳以降は任意加入者としてiDeCoを継続することが可能です。

iDeCoは、節税にもなります。掛け金は全額所得控除となりますから、確定申告時に「小規模企業共済掛金等」の項目で所得から引くことができます。住民税でも同様です。節税割合は人それぞれですが、大雑把に計算すると、所得税率が5%の人は住民税と合わせて課税所得額の15%、所得税率が10%の人は合計で課税所得の20%分の節税が可能です。

準備したい資金の用途により、利用する制度を選択するとよいでしょう。

時間を味方につけましょう

長期運用するとお金はどうなるでしょうか。貯金だと金利が低いので毎月3万円を20年間積み立てても元金と変わらない約720万円ほどとなりますが、積み立て運用して、3%の利回りで20年間継続すると、約985万円になるというイメージです。投資にはリスクもありますから、必ずしもシミュレーションどおりにいくとは言えませんが、貯金より効率的に増やせる可能性も十分にあるのです。投資に回せるお金が増やせれば、もっとお金を増やせる見込みができます。

ぜひ、家計状況を整え、貯金を増やしつつ、早期に投資に着手できるよう、頑張ってみてください。

連載「みんなの家計相談」でお悩み募集中!読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答えます。相談はこちらから。

この記事の感想を教えてください。