はじめに
「リフィル処方箋」とは (2022年4月1日~)
次に、注目度が高い変更は、処方箋の様式が変わります。2022年4月1日から導入されるこの様式は、「リフィル処方箋」と呼ばれます。
リフィル処方箋とは、症状が安定していると医師が判断した患者に対して、医療機関に行かなくても、一定の期間内に、反復利用できる処方箋です。
つまり、長期的に処方箋を必要とする治療を行っていた場合、手持ちの薬が無くなれば、必ず病院で受診をしてから改めて処方箋を受け取る、というのが今までの流れでした。
それが、この「リフィル処方箋」を使えば、病院を経由することなく、薬剤師のいる薬局などで薬を処方して貰えることになります。
受診が要らなくなるということは、例えば病院が離れた位置にある方にとっては、時間や手間が取られなくなったり、交通費の削減にもなるため、利便性の向上に繋がります。
また、処方箋を受け取るためだけの受診にかかる医療費の3割負担も無くなります。もう少し大きな視点で考えるならば、上記の受診にかかっていた残りの7割は、私たちの税金や保険料でまかなわれていましたが、そこに投入しなくても良くなったことになります。
一方で、このような新しい制度においては、トラブルも予想されます。
長期間、患者側が保管することが無かった「処方箋」ですから、紛失をしてしまったり、偽造防止の仕組みが必要になったりするかも知れません。ある程度の運行期間を経て、細かなルール変化が行われることも予想できますが、私たちにとってはありがたい変化といえるでしょう。