はじめに
家計簿アプリ「マネーフォワード ME」では、有料のプレミアムプランユーザー向けの新機能として、投資資産の銘柄ごとの詳細情報が確認できるようになりました。
株式や投資信託の銘柄ごとの前日からの値動きや、運用成果などがアプリ内でわかり、現在の含み益が把握できます。またドル建て資産の場合は、ドル表記にも変更できるようになりました。
収支だけではなく、資産の運用状況の把握が可能になりましたが、家計改善にどう役立つのでしょうか。
リリース後の反応は?
アップデートは、2022年4月11日から順次提供されています。
資産評価額や取得価格の推移は、各社のサイトやアプリなど複数のサービスを利用しなければ確認できず、表計算ソフトなどを用いて自身で管理する必要がありましたが、「マネーフォワード ME」のみで把握できるようになったことが、投資家の方から支持を受けています。また、目先の円安もあり、円建てとドル建ての切り替え機能により、評価額の増減が値上がりか為替かの確認にも役立っているようです。
投資家に向けたアップデートだっただけに、さまざまな投資スタイルへの対応や、投資に必要な情報の網羅など、改善を期待するコメントが見受けられました。
新機能のポイント
それでは、実際の画面を見ながら新機能を見ていきましょう。
既存機能で「投資資産の評価額」を確認
画像:「マネーフォワード ME」スクリーンショット
まず「マネーフォワオード ME」を開き、右下の「資産」のタブをタップすると資産総額の画面になり、株式や投資信託など、それぞれの資産領域の推移がグラフで表示されます。資産領域の資産額と前日比が表示されるほか、右上のアイコンをタップすることで、総資産における各資産の割合のグラフに切り替えることができます。
グラフの期間は「1ヶ月」「3ヶ月」「6ヶ月」「1年」「全期間」から選択できるので、積立など長期目線での運用にも役立ちます。1日1度、それぞれの資産価値を確認することで、ポートフォリオの検討に活用できます。
新機能で「個別銘柄の詳細」を把握
画像:「マネーフォワード ME」スクリーンショット
新機能では、資産総額の画面から、各資産領域、個別資産の順にタップすると、個別資産の評価額や取得価格の推移をグラフで確認できるようになりました。含み益・含み損を把握することができるほか、グラフをタップすると、任意の日にちの評価額と取得価格を見ることができます。また、米ドル建て資産の場合に表示される、右上の円マークとドルマークのボタンをタップすることで、円建てとドル建てでの表示切り替えが可能になっています。
個別資産まで掘り下げて確認することで、総資産だけではわからなかった資産価値の変動要因を把握する一助になります。なお、新機能は不動産、保険、ポイント、ストックオプションには対応していないので、これらをメインで資産運用されている方は、ご注意ください。
どのように使いこなせばいい?
新機能のプロジェクトリーダーに、開発の経緯を聞きました。
プロジェクトリーダー:利用者の方にインタビューやアンケートを行ったところ、マネーフォワードMEで資産全体の増減は把握できるものの、どの銘柄の影響かを確認するためには証券会社のサービスを利用する必要があるため、複数のアプリやサイトを行き来することにストレスを感じていることがわかりました。また、為替の影響での変化も気にされているようでした。
今回の新機能では、総資産だけではなく、個別銘柄まで推移をグラフィカルに把握できるので、日々値動きのある資産を持っている人はもちろん、しっかり振り返りをしたい人に、習慣的に利用いただくことを想定しています。その上で、将来に向け着実に資産を積み立てていくために、日々の動きに一喜一憂するのではなく、冷静に分析するためのツールとして活用してほしいですね。
「マネーフォワード ME」の詳しい使い方や、これから資産運用を始めたいと思っている方は、下記の記事も参考にしてください。
・「家計簿アプリ」は最初の設定が肝心!使いこなして家計管理を成功させるコツは?
・家計簿アプリ「マネーフォワード ME」の使い方【初級編】家計管理で大切なのは、お金の流れを知ること
資産形成を考える上で、収支のバランスを家計簿と、投資した資産の運用状況は、切り離せない関係にあります。そのため、別々に管理することはとても非効率となります。
資産形成に取り組んでいる方は、家計簿から総資産資、個別資産の詳細情報までアプリ内で完結して確認できるようになった「マネーフォワード ME」を試してみてはいかがでしょうか。