はじめに

FIREに向けて注意しておきたい3つのポイント

FIREを目指すにあたり、注意していただきたいポイントをお伝えします。

1つ目は、今回の結果はシミュレーション上、確定利回りで計算していることです。実際の投資にはリスクがありますので、一時的には大きな含み損になってしまうような状況もあり得ます。ただ、そのような時も、手元の貯金は確保しつつ、長期投資は粘り強く続けていくことが大切です。

2つ目は、現在は個別株式も保有されているということですが、幅広く分散して投資している投資信託などと比べると、個別株式のリスクは高めになります。長期的にリスクを抑えるためには、できるだけ分散された投資信託等を中心に保有しておくことが大切です。

最後に、FIREに向けた前半の資産形成期においては給与収入があるため、運用資産が一時的に含み損になったとしても生活への影響は基本的にありません。一方、FIRE後には、運用資産を取り崩しながらの生活になるため、暴落などの局面で生活費のために取り崩してしまうと資産を大きく減らしてしまう可能性が高まります。そういった局面では、運用資産の取り崩しよりも、貯金の取り崩しを優先することが選択肢となります。FIRE後の運用、取り崩しについては十分注意してください。

今回のポイントをまとめると…

以上、ポイントをまとめますと以下のようになります。

●現在の収支状況を前提にすると、60歳までに4,000万円という目標は投資をしっかり組み合わせていくことで十分現実的になるはずです。
●ポートフォリオについてはできるだけ幅広く分散して投資できる投資信託など、リスクを抑えておくことが大切です。
●実際の運用状況にもよりますが、40代半ばでのFIREというのも可能性としては十分あります。その場合には、FIRE後も一定の収入を確保しておくと、収入の100%を投資に依存する形にはならないため、安定感が高まるでしょう。

ご参考としていただけましたら幸いです。

連載「みんなの家計相談」でお悩み募集中!読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答えます。相談はこちらから。

この記事の感想を教えてください。