はじめに

インフレに強い資産とは

一般的に、インフレに強い資産というと、株式、不動産、金(GOLD)、物価連動国債などが挙げられます。株式がなぜインフレに強いのかというと、物価上昇によって名目の売上と利益が増えるからです。

不動産と金は実物資産なので、モノの値段が上昇するインフレ局面においては、その価格が下がりにくくなると言われています。そして物価連動国債は、その名のとおり、債券価格が消費者物価指数の動向に連動する国債です。

恐らく、これらのうちほぼ確実にインフレに強いと思われるのは、債券価格が消費者物価指数に連動するように設計された物価連動国債でしょう。ただし物価連動国債は一応、個人向けにも発行が解禁されていますが、現時点では新規発行されておらず、もっぱら投資信託を通じて間接的に投資する形になります。

では、他の資産はどうなのかということですが、これはケース・バイ・ケースです。

株式の場合、問題になるのはその企業が提供している商品、サービスに価格転嫁ができるかどうかです。価格転嫁できる企業であれば、売上や利益の増加につながり、インフレに負けないパフォーマンスが期待できると考えられますが、ひとつ問題があります。

それは、日本をマーケットにしている企業だと、思っている以上に売上や利益が伸びない恐れがあることです。理由は前述したように、従業員の給料が上がらなかったり、人員削減が行われたりする恐れがあるからです。消費意欲が高まらなければ、いくら物価が上昇したとしても、数量が捌けませんから、売上増や利益増につながらないことも考えられます。つまり、株式であれば何でもインフレに強いとは限らないのです。

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