はじめに

「ねんきん定期便」で、合意分割反映後の年金見込額をチェック!

今回の試算では、公的年金の金額については、いただいた情報をもとに、概算で100万円としております。

セカンドライフの計画を立てるには、年金の目安は、より正確な金額で把握しておくことが大切です。50歳以上の方は、誕生日月に届く「ねんきん定期便」で、65歳から、いくら受け取れるのか見込額が記載されているので、一度、ご確認ください。

「ねんきん定期便」に記載されている見込額は、誕生日の2カ月前のデータで計算されています。離婚時の合意分割についても、4対6(ご相談者対元配偶者)の割合で確定されているとのこと。誕生日の2カ月前までに、年金事務所に書類を提出し、保険料納付記録の改定が完了していれば、合意分割が反映された見込額となっています。反映されているかどうかあいまいな場合は、次回の「ねんきん定期便」もしくは、「ねんきんネット」で確認してください。

ねんきんネットのシミュレーションも活用を

なお、50歳以上の方の「ねんきん定期便」は、計算基準日時点の収入が60歳まで変動しないことを前提として計算されています。ご相談者の場合、あと数年で契約社員の契約が切れるとのこと。転職後の収入が今より上がったり、60歳以降も引き続き厚生年金に加入して働く場合は、年金見込額も増えます。一方で、収入が減少したり、厚生年金の加入対象外の働き方になる場合は、年金見込額が減少するのでご留意ください。

「ねんきんネット」であれば、転職後の年収や厚生年金の加入の有無、60歳以降の就労により、年金額がどうなるかなど、シミュレーションすることもできます。今後の働き方については、年金額への影響も踏まえ、計画を立てるようにしてください。

資産運用は、もう少しリスクを抑えた運用にシフトを

現状、金融資産のうち、8割が投資資産となっています。3年後からは個人年金保険の受け取りがはじまるので、年間収支がプラスに推移すれば、貯蓄の比率が増えていくことは期待できます。ただし、投資資産の内訳をみると、日本の株式の比率が高く、海外ETFも、投資対象が株式だとすると、リスクを取り過ぎている状況です。株式比率を下げて、債券の比率を増やしたり、期待以上のリターンが出ているときは、少しずつ安全資産に移していくなど、資産配分の見直しと、こまめなメンテナンスを心掛けてください。

今回、概算で計算させていただいたキャッシュフローをもとに、アドバイスさせていただいております。前提条件が変わればシミュレーションにも大きく影響します。あくまで、今後の老後資金計画を立てる際の参考としていただければ幸いです。

専門家に、より正確なプランニングの作成をご希望の場合は、お住いの地域のFPに相談されることをお勧めします。

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