はじめに

国民年金は追納・任意加入で増やせる

国民年金保険料の免除・納付猶予・未納があると、将来の国民年金(老齢基礎年金)の年金額が減ってしまいます。しかし、国民年金保険料を後から納める追納をすることで、この減少を回避できます。免除・納付猶予を受けていれば過去10年以内の保険料を追納可能。未納の場合は、過去2年以内の保険料しか追納できません。免除や猶予を受けたとしても、すべて追納すれば、本来の満額の年金を受け取れます。ただし、3年以上前の国民年金保険料を納める場合は所定の加算額が上乗せされますので、できれば2年以内に追納しましょう。

国民年金保険料の1カ月あたりの追納額と加算額(2023年3月末まで)

国民年金保険料の1カ月あたりの追納額
(株)Money&You作成

また、過去10年(または2年)より前の国民年金保険料が未納になっている場合は、国民年金に任意加入する方法もあります。任意加入は、自分で国民年金保険料を支払うことで、国民年金の加入期間を増やすことができる制度です。

任意加入ができるのは、次のすべての条件を満たす方です。

・日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の方
・老齢基礎年金の繰上げ支給を受けていない方
・20歳以上60歳未満までの保険料の納付月数が480カ月(40年)未満の方
・厚生年金保険、共済組合等に加入していない方
・日本国籍を有しない方で、在留資格が「特定活動(医療滞在または医療滞在者の付添人)」や「特定活動(観光・保養等を目的とする長期滞在または長期滞在者の同行配偶者)」で滞在する方ではない方

国民年金の加入期間は最長で480カ月まで増やせます。480カ月に達すれば満額の国民年金が受け取れますし、たとえ480カ月に達しなかったとしても、加入期間を5年(60カ月)増やせれば単純計算で年10万円ほど国民年金の額が増やせますので、ぜひ活用しましょう。

なお、次の方も国民年金に任意加入できます。

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