はじめに

(3)「スペシャリティ」は、希少価値が高ければ、市場価値を高める

「スペシャリティ」とは、他者より特定分野において長けている専門性のことです。一定の領域で何かの専門性を持っている人は強いです。希少性の高い専門的な知識やスキルを持っていれば、ビジネスパーソンとしての市場価値は何倍にも膨らみます。

社内的に希少価値の高い専門性を有している、他社には同等の専門性を有している人材がいるが自社では極めて貴重など、希少価値の高い専門性があれば、組織内での影響力が大きくなります。

その専門分野において、外部で講演を行ったり、論文を発表したり、著作を出版している。こうした状態にまでなれば、転職でも有利になり、独立・起業の道も開けてきます。社会的に極めて希少価値が高い専門性を有し、同様の人物が他にいない、ある分野の第一人者として認知されると、「先生」と呼ばれる存在になり、市場価値はさらに高まり、分野によっては何倍もの収入を得ることが可能になります。

自身の専門性は、非常に重要です。しっかり棚卸しをして、磨いていきましょう。

(4)年収600万レベルのマネジメントスキルがあれば転職できる

課長クラスのコンピテンシー=年収600万レベルのマネジメントスキルを持っていれば、転職も可能です。会社の規模や経験してきたマネジメント範囲によっては年収が下がる場合もありますが、500~600万は維持できるはずです。

タスクマネジメントの目標設定、計画立案、進捗管理、ヒューマンマネジメントの人材育成、この両軸について棚卸しをして、自身のやり方を体系化し、「私はこういう風にやっています」という方法論が示せたら、マネージャーとして転職することができます。マネージャーとして転職できれば、年収600万ぐらいにはなります。

目標設定を行い、内外に示し、そこに向かって計画を立てる。リスクも想定し、目標を達成するための計画を立て、リスクが発生したときには、違う計画で動けるようにする。実際に動き出したら、進捗を管理し、計画に修正が必要ならそれを行い、目標を達成する。

メンバーの3年後や5年後のキャリアビジョンやライフビジョンを把握し、それについて一人ひとりと話し合い、各々の課題を明確にし、能力開発を支援する。

職種や会社が変わっても、タスクマネジメントとヒューマンマネジメントの基本フレームは変わりません。この2つのスキルがあれば、どこに行っても通用します。

マネージャーでなくても、一定以上の専門性を有し、会社や部門、または顧客に対して有効な提案を行い、それが受け入れられ、成果に結びつく新たな価値創造ができるのであれば、600万程度の年収は安定的に望めます。自分は「何屋さん」なのかを見極め定義することは、組織で上を目指すためにも、転職や独立・起業をする場合でも非常に重要です。

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