はじめに

人類最大の発明!? 「複利」とは

イギリスで行われていた「ISA」(イーサ)という制度をマネして、「ニッポン版ISA」ということで「NISA」と名付けられたこの制度。「ジャパンでJISA(ジーサ)ちゃうんかい!」というツッコミはさておき、スタートして喜んでNISAを活用したのは、すでに投資をしていた人たちばかり。いままで投資をしたことがない人たちには全く広まらなかったようです。なぜなら、みんな「リスクが怖い」から!

そこで、「金融庁がオススメする『安全安心な積み立て商品』があるから、それにちょっとだけ投資してみて〜!」と、後からスタートしたのが「つみたてNISA」です。金融庁の太鼓判をもらった投資商品なら、なんとなく損しなさそうで安心ですよね。いまでは、このつみたてNISAを中心に、今まで投資をしたことが無かった人たちに少しずつ広がっているようです。

でも、勧められるまま何も知らず・考えず、つみたてNISAをしている、人が多すぎます。私のセミナーに来られた方が「つみたてNISAはじめて2年経つんですが、全然増えなくて。もうやめようかな〜と思ってます」とおっしゃっていました。 なんて……嘆かわしい!

2年じゃ増えないのは当然です。長期的に投資をするときに使われる言葉に「複利(ふくり)」というのがあります。これは、利息に利息がついて、雪だるま式にお金が増えていくというものです。

例えば年利6%なら、100円は1年後106円になりますが、2年後は106円に1.06をかけて112円になります。このように、ずっと1.06をかけ続けると、12年後、なんと2倍になるのです。

20世紀最大の物理学者といわれる「アルベルト・アインシュタイン」は、この複利のことを「人類最大の発明だ!」と言ったそうです。そんな人類最大の発明「複利」を使わずに、「投資は怖い」と実践はおろか、学ぶのも避けているなんて、嘆かわしい! と思いませんか?

リスクを正しく把握する

そんな複利を活かして、将来大きな蓄えとなる「投資」ですが、やはりリスクが無いわけではありません。

株というのは、値段が上がったり下がったりします。上がる時ばかりではありません。下がる時もあるのです。そして下がったのを見て、「ヤバい!損しそうだ!すぐ売らないと!」と、短期間で手放してしまう人がいます。しかし、長期間置いておくほど、複利の効果で大きな金額を生み出すのです。使わない「余剰資金」で投資をしておくことで、すぐに売らなくても良い状態にしておいて、下がっている時は動かずに、上がった時だけ売却するのです。ドタバタ、ジタバタしない人が、いずれ複利のメリットを受け取ることになるでしょう。

さて、そんな複利を活かして将来大きな財産となる「投資」ですが、日本の税の法律では、投資で儲かった場合にも、当然税金がかかります。株価が上がったところで売って値上がりの利益をゲットした時にも、「投資の資金を出してくれてありがとうね〜」という、配当金や分配金にも、20%ほどの税金を納めなくてはいけません。

NISAを日本語にすると「少額投資非課税制度」、少額までの投資だったら「非課税」つまり税金がかからない、ということです。NISAを知らずに普通の一般口座で10万円の配当をもらったら、2万円ほどの税金が引かれてしまいます。この引かれるはずの税金を「0円にするよ!」ということです。だから、投資でお金が増えたらお得だし、税金を引かれない分さらにお得ですよね。

税金を払いすぎていませんか? 自分に最適な節税をお金のプロに無料相談[by MoneyForward HOME]