はじめに

株式投資を続けるなら長期で保有するための銘柄選びが大切

暴落や下落相場でも株式投資を続ける場合は、暴落に負けない好業績銘柄に投資しておくことが大切です。

暴落や下落相場では、市場全体が一時的に下落します。しかし、業績のよい「好業績銘柄」ならば、立ち直りも早く、その後の成長も見込めます。

好業績銘柄は「長期的な潮流の業界」から探しましょう。たとえば「健康」「ヘルスケア」「美容」「医療」「農業」「セキュリティ」などは今後も伸びていく分野です。

肝心の業績ですが、過去3〜5期分・予測2期分の売上高・営業利益が両方とも右肩上がりになっているかが重要。売上高・営業利益が両方とも増えているということは、本業でしっかりと稼げ、事業を拡大できていることを表します。

また、配当目的で投資されている場合は、「連続増配」かどうかにも注目です。基本的に増配は、会社が成長して利益を出していないとできません。

米国株では50年を超えて連続増配を続けている企業が多く、Procter&Gamble(P&G)、ジョンソン・エンド・ジョンソン、3M、コカコーラなどがあります。

日本株では20年以上増配を続けている銘柄は、本稿執筆時点で、花王、SPK、三菱HCキャピタル、小林製薬、ユー・エス・エス、リコーリース、トランコム、ユニチャーム、沖縄セルラー電話、リンナイ、KDDI、サンドラッグの12銘柄となっています。30年を超えて連続増配を続けているのは花王のみで、33年連続の増配です。

もちろん、これらの銘柄も、暴落や下落相場では株価が下落するでしょう。

しかし、リーマンショックやコロナショックといった大きなショックを乗り越えて会社が成長し、配当金を増やしてきたのですから、業績の安定した、強い銘柄だといえるでしょう。


以上、円安、物価高、金利上昇の中で、個人でできる資産運用の対策を考えてきました。

資産運用は、何も「リスク資産」に投資するだけが正解ではありません。預貯金や個人向け国債など「無リスク資産」で運用することも重要です。

生活費の6ヶ月〜1年分の金額は預貯金で用意しておき、毎月の積立投資は家計に無理のない金額で行うことです。そして、リスク許容度にあった運用になっているかを確認し、リスクを取りすぎているならば、低リスク資産の比重を上げていくのを忘れずに。

目先の値動きにとらわれず、長期的な視点をもって、資産形成に取り組んでいきましょう。

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