はじめに

投資信託の魅力とは?

投資信託は、ファンドマネージャーという投資のプロにお金を託し、運用を任せます。

ファンドマネージャーは、投資の専門家ですから、前述したような投資の難しさを一手に引き受け、利益を追求します。投資信託を購入する際の資金は少額から可能ですが、たくさんの投資家のお金がファンドマネージャーの元には集まるので、その潤沢な資金をもって様々な投資先に「分散投資」ができるのもメリットです。

ファンドマネージャーもそれぞれ専門性があり、ある投資信託は日本の株式に投資する専門だったり、ある投資信託は先進国の株式に投資をしたり、債券に投資をしたりと種類があります。従って投資家はそれらの投資信託の特徴を踏まえ、組み合わせることにより、専門知識を持たずとも、ダイナミックな国際分散投資ができるのも魅力と言えます。

投資信託は、株のように毎秒毎に値段が変わることがありません。値段は市場での売買がすべて終了してから決まるため、一日に一回だけ値がつきます。この特徴を活かし、定時定額を口座から振替えて投資信託を買い付けるという自動積立の仕組みが整いました。

もちろん投資信託にも黒歴史があります。金融機関が「販売者のメリット」を追求するがあまり、投資家に短期的な取引を勧める「回転売買」です。

投資信託は銀行や証券会社など金融機関の窓口で購入するのですが、その際、売り手は商品を販売したその手数料がもうけとなります。つまり、販売側からすると売買の回数が増えるほど手数料が増えるので、投資家に投資信託を買ってもらい、その後「もっと良い商品がありますよ」と言って売らせ、違う投資信託に乗り換えさせることを繰り返す行為が問題視されているのです。

また投資信託の資産から日々差し引かれる信託報酬というコストは、販売会社と運用会社の利益になりますから、信託報酬の高いものを故意に提案しているのではないか、と言われることもあります。

そこにメスをいれたのが金融庁の「つみたてNISA」です。

つみたてNISAで投資できる商品とは

金融庁はつみたてNISAを「特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度」と定義しています。また「投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組み」とするために、投資できる商品を「投資信託」に限定しています。

販売手数料はゼロ、信託報酬は一定水準以下と徹底的に投資家メリットを追求した基準を設けたのです。これにより投資初心者であっても、販売側主体の商品を「売られるリスク」を排除したのです。

つみたてNISAでは、毎月分配型の投資信託もNGです。これは「分配金」を出すことを目的としたばかりに、自分の資産を食い潰すような商品が散見され、長期の資産形成にはふさわしくないという理由です。

一般的に選ぶのが難しいとされるアクティブファンドについても、金融庁が一定の基準を設けてふるいにかけているのも投資家にとってはメリットです。

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