はじめに

なぜ上場来安値を更新したのか

先週末に上場来安値を更新した、日経ダブルインバースの信用買い残高は過去最大の1億6,000万口まで拡大しています。信用倍率も27.65倍と買い残高が売り残高に比べ膨らんでいます。日経ダブルインバースを買う=日経先物を売るという取引です。日経ダブルインバースの残高が膨らむという事は、日経先物の売り残が増加している事になります。その商品が上場来安値を更新し、反対売買する投資家が増えた場合、日経ダブルインバースを売る=日経先物を買う取引となり、日経平均株価を押し上げる要因になります。毎週第2営業日に公表される信用取引残高を注意深く見る事をお勧めします。

また、金融庁が促している通り、インバース、レバレッジ型ETFは短期売買によって利益を得る商品です。理由としては、値動きを日次(1日)で達成するように運用されており、 2日以上の運用期間で見た場合、指数・指標の価格のレバレッジ倍率にならない可能性があります。

例を挙げると2021年9月14日(火)に日経ダブルインバースの株価は356円の上場来安値をつけました。当時の日経平均株価は30,795円です。対して、先週月曜日に同じく356円をつけた時の日経平均は28,200円でした。日経平均株価は約2,600円の下落をしているにも関わらず、同商品は上昇していない事がわかります。

レバレッジ型、インバース型の商品はいくつか存在しますが、全て同じです。短期売買を行うときに活用するようにしましょう。

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