はじめに

認められないケースも

このように、家賃や通信費も経費として計上することは可能ですが、経費として認められないものがあります。それは、自分が実質支払っていないものです。

例えば、妻がフリーランスで仕事をしていて夫が家賃を支払っている場合、妻は自宅兼事務所で仕事をしているとはいえ、自分が家賃を負担しているとは言えません。通信費も同様です。

支払っている名義が自分であれば自分の事業用として按分計算をして経費計上できますが、自分以外の家族が支出したものは経費計上しないように気をつけましょう。

減価償却

賃貸の場合は自宅兼事務所を按分計算で家賃の一部を経費にすることができますが、持ち家の場合はどうなるのでしょうか? 最近、自宅の一部を改装して一部屋丸々をお料理教室として使ったり、その他の事業用スペースとして使ったりする方も増えているようです。この場合は、減価償却という方法で経費の計上が可能になります。

減価償却とは、1年では絶対に使い切れないような固定資産と呼ばれるものを、耐用年数と呼ばれる「これぐらいの年数で使うんじゃないかな?」という期間で割って、少しずつ経費として上げていく方法です。耐用年数は資産の種類ごとで決まっていて、国税庁のウェブサイトに、「こんな資産だったら何年ですよ」という一覧表が掲載されています。その一覧表から耐用年数を調べて、固定資産の取得価額を年数で割ってさらに面積按分した金額を経費としてあげることが可能になります。

減価償却については細かいルールが色々とありますので、詳しくはまた別の機会にお話ししましょう。


経費の計上方法についてお伝えしてきましたが、これで不安なく経費の計上ができるのではないでしょうか?

プライベートも混ぜこぜで経費にあげていると、税務署にチェックを受けた時に「これは経費で認められません」といって怒られるだけではなく、高い利息分も追加の税金として取られてしまいます。正しい経費の計上方法を理解して、正確な数字で帳簿をつけましょう。

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