はじめに

黒字はキープできそうだが今までどおりの貯蓄は難しい

元気なときは相談者さまの手取りが40万円、妻が10万円で、合わせて50万円となっています。この時は、月間の支出は30万円で毎月20万円の貯蓄ができている状態でした。

しかし相談者さまが休職に入り、「傷病手当」を受け取るようになるので状況は変わります。傷病手当はざっくり今までの手取り金額の2/3(40万円×2/3=26.6万円)で計算していきます。

26.6万円に妻の10万円を加えると36.6万円になり、1カ月の支出が30万円だとなんとか黒字家計をキープできそうです。ただし、ボーナスがなくなるので今までのような貯蓄をするのは難しそうですね。

続いて家計の3大固定費(住宅、保険、通信)を中心にひとつ一つ確認していきましょう。

社宅を出たあとはどうなる?

現在は社宅で家賃が月2.2万円しかかからないのはかなり有利なポイントですね。ただし、1年半すぎた段階で傷病手当の期間がなくなるうえ、退職するので家賃が別途かかってきます。1年半経つまで現在の社宅に住むことができる想定ですが、会社の規定で3カ月以上の休職で退職になる場合もあります。想定より早く家を出なくてはいけない可能性もあるので注意が必要です。

社宅に住むことができなくなれば、湘南に2,000万円で家の購入を検討しているので、ライフプランニングの際は、今年いっぱい社宅、来年からマンションを購入してランニング費用だけがかかると想定します。

マンションの主なランニング費用は、管理費・修繕費、固定資産税となります。管理費・修繕費は時間が経つにつれ増えていくことが多いので、シミュレーションは10年で20%ほど金額が増えていくと想定します。

保険料は見直し必須

ご夫婦二人で月額2万8,000円は、かなり高額だと思います。内訳は、相談者さまが医療保険で月に8,000円、年金で月に1万円、妻が医療保険で1万円とのことですが、全て解約しても問題ないでしょう。本来保険は、「万が一のことが起こったら自分のちからでは対応できないリスクに備えるもの」です。お子さんがいなければ、基本的に死亡保険は不要です。万が一の場合は、残された資産と、遺族厚生年金があります。それで足りない分は自分で稼げば良いということになります。

医療保険についても、預貯金・運用資産が5,000万円を超えているので、足りなくなることはないので解約をして良いと思います。

また、貯蓄型保険・年金保険についても、「お金を増やす」ことが目的ならば投資による資産形成の方が効率的になります。以上を踏まえて、保険は全て解約しても問題ないでしょう。

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