はじめに
最近ニュースでよく「インフレ」と耳にしますよね。スーパーに行くと商品の価格が上がっていたり、ガソリンスタンドでガソリンの価格が上昇していたり、物価の上昇に頭を悩まされている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ただ投資の世界ではインフレを味方に変えられる方法があるのです。それが「コモディティ投資」です。
今回は、そもそもコモディティとは何なのか、どのように投資する方法があるのかなどをお伝えしていきます。
コモディティとは
「コモディティ」は、商品先物取引所などで取引される商品のことです。金やプラチナなどの貴金属、銅やアルミといった非鉄金属に加え、原油やガソリンといったエネルギー、小麦やトウモロコシといった農産物に天然ゴムなどが取引できます。どうやったらコモディティに投資できるかというと、個人では先物取引やオプション取引をする必要があります。
商品先物というと、玄人向けのハイリスクで難しいイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、最近はCFD (差金決済取引、FXのようなものだと思っていただけるとわかりやすいかと思います) という形でスマホでも取引できたり、ETFで投資ができたり、金のオプション取引という損失が限定的な取引があったりと、さまざまな方法が増えたことでコモディティ投資もやりやすくなってきているのです。
商品先物の市場の動きはインフレにも大きく影響を受けますので、値動きをチェックすることは株式投資家にとっても大切なことだといえるでしょう。
今年のロシアによるウクライナ侵攻によって、コモディティ価格の上昇が継続しており、需給懸念から原油価格は高止まり状態です。また小麦価格が約14年ぶりに史上最高値を更新したことも記憶に新しいでしょう。
ウクライナ侵攻によりコスト上昇が原因で発生する「コストプッシュインフレ」、そして景気後退とインフレが同時に進行する「スタグフレーション」への懸念にもつながっています。エネルギーなどを輸入に頼る日本にとっては貿易赤字の要因でもあります。
足元のインフレ下でのコモディティの値動き
ここで、コモディティを表す指数についてお伝えします。アメリカの商品先物取引所等で売買されている商品価格から算出される国際商品先物指数であるCRB指数です。
CRB指数は、下記の19種の商品価格の動きを表しています。
原油、無鉛ガソリン、暖房油、天然ガス
金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、
トウモロコシ、大豆、小麦、綿、生牛、豚赤身肉、
コーヒー、ココア、オレンジジュース、砂糖
それが上昇しているということはコモディティが高いといえます。CRB指数のチャートを見ると、今年の6月にトップをつけて下がったものの、またジリジリと上がってきています。
TradingViewより