はじめに
来年退職した場合生活費はいつまでもつ?
もし仮に現在と同じ生活費、月額30万円で今後も過ごすとなると、年間で360万円必要です。そのため、12~13年ほどで資金を費やすことになります。簡易保険や企業型確定拠出年金を考慮しても、16年ほどの費用が賄える状況です。
もちろん、これに加えて週3~4日で比較的自由な仕事を選ぶなどして、不足分を確保していくという選択肢が検討できます。単純に月額20万円、ボーナスはなしとして見積もってみましょう。
社会保険料や税金を引いた後、仮に17万円ぐらいが手元に残るとすると、年間で200万円ほどの可処分所得が得られます。65歳までの11年間ほどを継続して働いた場合、2,200万円の資金が構築できます。これにより、現状の生活費で考えるとさらに6年間分の生活費が賄えることになります。単純計算で75~76歳ぐらいまでの生活費はなんとかなりそうです。
厚生年金次第で80歳くらい以降は赤字になるかも?
そして忘れてはいけないのが、厚生年金です。今回のご相談者の開示情報には、厚生年金がどれぐらいになりそうか記載がありませんでしたので、何とも言えない部分があるものの、仮に月12万円ぐらいの年金が支給されるのであれば、年間144万円の年金収入が65歳から見込めることになります。10年間年金を受け取ったとすると、1,440万円。4年分の生活費に相当します。
上記はあくまでも一つの仮定にすぎず、実際はさらに多くの収入、年金を受け取ることができるかもしれませんが、ざっとした計算で79~80歳までの生活費は確保できそう、それ以降は赤字になるかも……という予測になります。
これは、来年退職した場合であり、3年後の退職の場合には貯蓄額がおよそ300万円ほど増加するため、もう少し生活費はカバーできることになりそうです。