はじめに
9月26日週「相場の値動き」おさらい
米国や世界の中央銀行の金融引き締め政策により、リセッションにつながる懸念が意識されている状況が続いています。
9月26日週は米長期金利が一時3.99%と2010年4月以来、12年ぶりの水準となる場面もあり、ウクライナ情勢の懸念も続いていて外部環境的にもリスクを取りにくい状態でもあります。短期的に「売られすぎ」とみる方もいらっしゃるかもしれませんが、運用会社もリスク回避や現金保有比率を上げていると報じられており、今のマーケットは買い手がいない状態とも言えるのではないでしょうか。
9月28日(水)に英イングランド銀行が英長期国債を購入すると発表したことで米長期債も大きく下落したものの、29日には再び上昇に転じました。9月29日(木)に発表された週間の米新規失業保険申請件数が19.3万件と前週から減少し、市場予想よりも労働市場の堅調さを示す結果となったことなどから欧米市場で物価上昇懸念は継続しています。
個別ではアップルの下落が気掛かりです。最新機種であるiPhone 14の増産計画を断念するとの報道などから軟調となっており、アップルの下落も投資家心理を冷やしているかもしれません。
週末9月30日(金)の日経平均株価は前日比484円84銭安の2万5,937円21銭と反落。9月22日(木)の日経平均株価は2万7,153円83銭でしたので、週間では1,216円62銭の下落となりました。
今週は9月30日(金)ということで、週末要因以外にも月末や期末(アメリカは年度末)というのも意識されていることも考えておきましょう。10月から相場が変化してくるかもしれませんので、その点も注意してみていきたいですね。