はじめに

「僕はこんな風に考えたんだ。皆、僕と同じ大学生だ。だから、自分に面白いものは皆に面白くて便利なものになるんじゃないかなって」

「Facebook 世界を征するプラットフォーム」

マーク・ザッカーバーグ (フェイスブック創業者)

今や「SNSの覇者」となったマーク・ザッカーバーグが「ザ・フェイスブック」というサービスを生み出したのは偶然であり、趣味の延長でした。ザッカーバーグは「早熟の天才」であり、早くからコンピュータを使ってさまざまなサービスをつくることを趣味にしていましたが、それは名門ハーバード大学に入学してからも変わることはなく、ザ・フェイスブックをつくり上げた年にも「12個のプロジェクト」を完成させています。

キャンパスで誰が一番「ホット」な人間かを決める「フェイススマッシュ」というサービスや、ある講義をどの学生が取っているかを知らせることで、講義の選択を助ける「コースマッチ」などをリリースして、いずれも大人気となっています。次に取り組んだのが「ザ・フェイスブック」でした。当時、大学は学生たちの交流のために男女の新入生の顔写真入り名鑑(フェイスブック)を毎年発行していました。

当然、デジタル版が望まれましたが、まだありませんでした。そんな友人たちの不満を聞いたザッカーバーグは「大学にやらせると2~3年はかかってしまう。僕なら1週間で、もっといいものを立ち上げてみせる」と豪語、その言葉通りに「ザ・フェイスブック」をつくり上げたのです。その時のザッカーバーグに会社を立ち上げるつもりはありませんでしたが、サービスに関しては自信を持っていました。理由はこうです。

「僕はこんな風に考えたんだ。皆、僕と同じ大学生だ。だから、自分が面白いものは皆に面白くて便利なものになるんじゃないかなって」

最初は単なる遊びであり、趣味の延長でしたが、ハーバードで爆発的にヒット、ほかの大学に広まるのを見て、会社をつくることを決意します。好きなことをとことん追求した結果がフェイスブック、そしてメタという世界企業へと発展していったのです。

ここがポイント
「好き」を追求した先に大きなチャンスが生まれる。

「テンバガー(10倍上がる株)を見つけるには、まず自分の家の近くから始めることだ」

「ピーター・リンチの株で勝つ」

ピーター・リンチ (フィデリティ・マゼラン・ファンド伝説のファンドマネジャー)

株式投資をする人間なら、誰だって大きく成長する株に投資したいと考えるものです。しかし、そんなものが簡単に見つかるはずはないとみんなが思い、そして「情報」に目を凝らします。有望株を見つけるのはとんでもなく難しいという思い込みに「ノー」を言うのがフィデリティ・マゼラン・ファンドの資産を在任中の13年間で700倍へと成長させた伝説のファンドマネジャー、ピーター・リンチです。

リンチによると、一般投資家の中には自分が日頃よく知っている企業や、普段から利用している企業を選ぶのではなく、あまり聞いたこともない、内容も十分に理解できないような企業へと好んで投資したがる人が少なくないと言います。毎日、食べているダンキン・ドーナツよりも、証券会社が推奨する一目見ただけでは何をつくっているのかさっぱり理解できないようなテクノロジー企業を選びがちです。

たしかに証券会社が示す「儲けのチャンス」は目を見張るほどですが、リンチはこうした説明を聞いても、何が何だか分からない企業への投資は避けるべきだとアドバイスしています。理解できない会社を理解しようとするのはとても難しいものです。だとすれば、たとえばドーナツを食べ続け、タイヤを買い続けているうちによく分かるようになった会社へこそ投資すればいいというのがリンチの考え方です。こう言い切っています。

「知っているものに投資すべきである」

将来、成長する株は証券会社の推奨する株だけとは限りません。 自分が暮らす街、日頃利用する店、日常的に利用しているサービスの中にいくらでもあり、そんなアマチュアの目で見た「これはすごいぞ」という発見の中にこそ、将来成長する株があり、 あなたをリッチにしてくれる株があるものだというのが「プロ中のプロ」リンチからのアドバイスです。

ここがポイント
理解できない株ではなく、自分がよく知る株にこそ投資しよう。

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