はじめに

証券会社選びのポイント5:IPOの取り扱い銘柄数が多いか

IPO(新規公開株)とは、未上場の企業が株式市場に上場すること。企業が株式市場に参加し、投資家に株を買ってもらえるようにすることをいいます。

IPO株は、株式市場でつく最初の値段(初値)が大きく値上がりする傾向があるため、「初値で売るだけで儲かる」と投資家に人気です。しかし、あまりの人気にほとんどの場合抽選になってしまいます。抽選に当たるかは基本的には「運」なので、根気よく申し込んでいる投資家も少なからずいます。

IPO株の取り扱い銘柄数は、証券会社により大きく違います。というのも、IPOで売り出される株を扱うのは、10社程度の「幹事証券」のみだからです。幹事証券は銘柄ごとに異なり、「A証券会社では5000株」「B証券会社では1万株」などという具合に売り出される株数が決まっています。また、幹事証券のなかでも中心的な役割を果たす「主幹事証券」では、他の幹事証券よりも多くのIPO株を売り出します。

したがって、IPO株を狙いたいならば、IPOの取り扱いが多い、幹事証券を多く務めている証券会社を選びましょう。主幹事証券を多数務めた実績のある証券会社ならなおいいですね。各証券会社のウェブサイトでは、過去のIPOの取り扱い実績が掲載されていますので、チェックしましょう。

複数の証券会社を組み合わせて使うのもあり

証券会社によって違いがある項目、証券会社を選ぶ際に決め手となりえるポイントを5つ紹介してきました。上でも少し触れましたが、いくつか実際に使ってみて、いちばん使いやすい、自分に合った証券会社を探すのがおすすめです。もっとも、証券会社によって強みは異なります。ですから、うまく証券会社を組み合わせることで、複数の証券会社の長所を生かして投資ができるでしょう。

たとえば、IPO投資をしたいのであれば、IPOの幹事証券の実績の多い証券会社を複数利用して、できるだけ申し込みを多くすれば、その分当選確率がアップします。IPO投資を手がける方の中には、十数社に口座を開設して、IPOの募集があるたびに熱心に応募している方もいます。

米国株への投資や経済圏のポイントを生かすために、メインの証券会社とは別に米国株・経済圏に強い証券会社を利用する、といった使い方もできます。

また、株式の積立はスマホ証券、投資信託の積立はネット証券という具合に使い分けることで、少額から長期・積立・分散投資ができます。

自分のしたい投資に合わせて、証券会社を選んでみてくださいね。

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