はじめに
保険金額の設定は?
保険金額の設定は該当の建物を評価して決めます。
評価方法は大きく分けると2通りです。
年次別指数法
評価する建物の新築当時の建築価額に建築費倍数(価格変動率)を乗じて、評価額(再調達価額)を計算します。新築当時の建築価額には土地代や庭木、屋外設備の価額は含めません。再調達価額とは、該当の建物と同じ構造、質、用途、規模、能力のものを再度建てるのに必要な金額をいいます。
概観法
新築当時の建築価額がわからない場合、該当の建物の場所、構造・用法を目安にした、新築費単価という数字を使い、延床面積を乗じて、評価額(再調達価額)を計算します。
古い家だから建物に価値がなく、保険金額を高くはかけられないだろうと思っているひとがたくさんいます。自動車保険で考えると、車両保険金額は購入当初から年々下がっていきますから、そう考えるのも無理はありません。
ですが、火災保険は災害にあった時、元通りに再建するための保険です。古くなり価値が下がっていたとしても、現在の物価で元の建物に修復するわけですから、現在の評価額で保険金額を設定しないと意味がないことになります。
新築費単価は保険会社で決められており、地域や構造によって違います。
例えば、木造、延床面積130㎡の青森県での新築費単価は17.0万円/㎡ 評価額は2,210万円です。
同じ延床面積でも、全国で一番高い東京では新築費単価が19.8万円/㎡ 評価額は2,574万円になります。一番安い宮崎では新築費単価が15.9万円/㎡ 評価額は2,067万円ですから、同じ建物でも東京と比べると500万以上の差がでます。物価に加え、損害率によっても違うようです。
災害で大きな損害を負った時の再建費用ですから、きちんとした評価で保険金額を決めることが大切です。