はじめに
ふるさと納税
ご存知の方も多いふるさと納税は、好きな地域に寄付をして、お礼の品「返礼品」をゲットし、その後で住民税を中心に税金の控除を受けることができます。税金が安くなる金額は、「寄附額 − 2,000円」です。1万円寄付すれば8,000円が安くなるということです。つまり、実質2,000円で返礼品をゲットできる、そんなお得な制度です。
収入に応じて1年間の上限額が決まっていますので、必ずふるさと納税サイトなどでチェックした上で寄付を行ってください。上限額を超えて寄付しても、誰も教えてくれません。ただ寄付しただけの「気前の良い人」にならないように、しっかり確認してくださいね。
このふるさと納税は、1月から12月を1年として計算しますので、今年まだやっていない方はお早めに。給与のみの方は「ワンストップ制度」といって、寄付をした各自治体に手続きすると確定申告の必要はありません。ただし、このワンストップ制度の手続き期限が1月5日など年明けすぐに設定されている自治体がほとんどですので、寄付を行ったら遅れずに手続きしてください。詳しくは、過去の連載記事をご覧ください。
所得を減らす
所得についても見ていきましょう。
給与収入のみの方の所得は、年末調整で所得税の計算をしてもらった後で受け取る「源泉徴収票」に書いてある通りです。自分で増やすことも減らすこともできません。一方で、起業や副業をされている方は所得の計算をするとき、入ってきた「収入」から出ていった「支出」を引き算して計算しますので、支出が多くなれば所得が減ります。
事業をされる方の中には、一年分の収支を年明けに集計して確定申告される方が多いですが、年内の早めに計算をしておいて「これくらい儲かっているのか」というのが分かれば「もう少し経費を使っても良いかな」という判断が早期にできます。今後の事業に役立つ支出があるのなら、先行投資をしっかりして事業拡大につなげられてはいかがでしょうか?
「確定申告が大変」という言葉をよく聞きますが、大変な理由は年明けに全部一気にやろうとするのが理由となっている方が多い印象です。早めに記帳や集計などをスタートして申告の準備をすることで、申告前に楽できるだけでなく、計画的な投資によって節税も可能になりますので、ぜひ今のうちからレシートを集めて帳簿をつけ始めておいてくださいね。
NISAの開設
NISAとは株や投資信託など金融資産に投資をして、儲かった分の税金が0円になるという制度です。iDeCoは間に合わなくとも、NISAならまだ短期間で口座開設することも可能です。
NISA口座で投資できる金額は1年間で決まっていて、つみたてNISA40万円または一般NISA120万円と設定されています。この年間の上限額は12月末で区切られますので、年内に始められた方が、非課税で投資できる金額が増え、お得度合いが増します。
投資を始めるなら、まずはNISAからというのが一般的です。毎月100円ずつという少額からスタートすることも可能ですので、まだ始めていない方は是非始めてみられてはいかがでしょうか?
節税の方法をまとめてみましたが、いろいろな角度から税金を安くする方法があるということがご理解いただけたのではないでしょうか?
税金は、知識があれば効率よく減らすことができます。いいかげんな知識でやみくもにやってみて、結局税額が変わらず「嘆かわしい」ことにならないよう、正しい知識で確実に「喜ばしい」節税を行なってくださいね。