はじめに

2023年も既存のNISAは活用可能

有野:先生の話を聞いて、すぐ始めてみようかとも思ってたんやけど、新制度が始まる2024年まで待ったほうがいいんですかね?

酒井:それ、私も思いました! そんなにいろいろと有利になるなら、待ったほうがいいのかな、って。

山中:2024年から始まるのはあくまで「新制度」であって、2023年も従来のNISAの制度がなくなるわけではありません。ですから、新制度の開始を待つ必要はありません。もう1つ補足すると、新制度では、一度枠を使い切ったとしても、買った銘柄を売却すれば、売ったことで空いた枠を再利用することができるようになります。

酒井:これまでだと、一般NISAが5年間で合計600万円で限度額いっぱになって、もう置いておくしかなかったけど、新制度になったら、売って空いた限度額をまた使えるって事は、一度ボトルの水がいっぱいになると、今まではあとから注ぎ足すことはできないけど、新制度では、一度いっぱいになっても、中身を売って減らせば、また注ぎ足せるってことですね! こんな考え方であってますか?

有野:お~、わかりやすい例えやね。でも、それが炭酸やったら継ぎ足すのは難しいやろうね、シュワシュワするからな!(笑)

酒井:何の話ですか(笑)

山中:酒井さんのおっしゃる通りです。ただ、つみたてNISAで一度購入したら、当面は売らずに持ったままでOKだと思います。私もそうしていますよ。

有野:えぇ、そうなんですか!? 買ったら気になっちゃって、毎日何度も値段を見てしまいそうやわ。

酒井:わかります! 絶対気になっちゃいそうですよね~。

山中前回お話しましたが、投資の基本は「長期」「分散」「積立」です。確かに、買った商品の価格が下がると、それ以上損をするのが怖くなって売ってしまいたくなる気持ちはわかります。でも、そこで売ってしまうと、せっかくの長期投資で得られる効果がなくなってしまいます。慌てず騒がず、コツコツと積み立て続けることが大切です。一時期の価格の変動に一喜一憂せず、長い目で見るようにしましょう。つみたてNISAは、長期保有に適した制度なわけですからね。

有野:将来有望な芸人を、何度かスベったからといって見限らず、たまに小笑い取っているのを時間をかけて見守って育てていく、みたいな気持ちですか。

酒井:そういえば有野さん、この前、みなみかわさんにお年玉あげてましたけど、みなみかわさんを育てているんですか?

有野:みなみかわは育ててへん。あれは2人の息子さんにあげたんや(笑) 後に有野さんのファンになって欲しいから、長期の投資やね。

酒井:みなみかわさんのお子さんって、何歳ですか?

有野:4歳と6歳かな。

酒井:長い目でみてますね(笑)

有野:だから長生きしたいねん……やかましいわ!(笑) 先生はNISA口座を毎日のぞいてないんですか?

山中:私もつみたてNISAで投資信託を買っていますが、値段を見るのは多くても月に一度、その投資信託から「マンスリーレポート」が送られてきたときくらいなものですね。初めての方は、まずは半年に一度くらいでもいいかもしれません。

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