はじめに
2月13日週「相場の値動き」おさらい
2月13日(月)発表の1月のニューヨーク連銀消費者調査では米国の消費者は、所得の伸びが 4.6% から 3.3% に低下すると見られており、3年先の予想物価上昇率が2.7%と2年3ヵ月ぶりの低水準となりましたが5年先のインフレ期待は2.5%に上昇しています。
消費者はインフレ鈍化するもののインフレは高止まりを見込んでおり、賃金は上がらないと考えているようです。
2月14日(火)発表の米1月消費者物価指数(CPI)は前月比0.5%上昇と市場予想を上ぶれ。食品とエネルギーを除くコア指数も0.4%上昇と市場予想を上回ったことでインフレ懸念から株は売りが優勢となりましたが、前年同月比では7ヵ月連続で伸びは鈍化しています。
2月16日(木)発表の1月の米生産者物価指数(PPI)は前月比0.7%上昇。前月は0.2%マイナスでしたので、前月を上回ったほか、市場予想も上振れ。
CPIも強い結果でしたが、PPIも市場予想を上回る強い結果であったことや、クリーブランド連銀のメスター総裁が前回のFOMCで0.5%の利上げを主張していたことが明らかになったほか、セントルイス連銀のブラード総裁が次回のFOMCで0.50%の利上げを支持する可能性を示唆したことなどから、米国の金融引き締めが長期化するとの観測が相場の重しとなっているようです。
日銀総裁人事が経済学者の植田和男氏となり、米CPIも通過して、来週以降どのような値動きとなっていくのか、株式市場もチェックしていきましょう。
貿易赤字が続いており、2月16日(木)に発表された1月の貿易統計では、貿易収支は3兆4,966億円の赤字と、はじめて3兆円を超える単月として過去最大の赤字となりました。貿易赤字は円安圧力になるため、ドル円は引き続き円安に優位性がありそうです。
TradingViewより
2月17日(金)の日経平均株価は前日比183円31銭安の2万7,513円13銭と反落。前週末2月10日(金)の日経平均は2万7,670円98銭でしたので、週間では157円85銭安となりました。週足で5週ぶり反落となりました。
※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。