はじめに
株主や個人投資家の質問に答えてくれる企業も
有野:そういえば昔、「株主優待」を狙おうと思ったことがあります。株主優待本買って「飛行機に安く乗れるんや」とか、いろいろ調べたけど、見てるだけでお腹いっぱいになってきて、実際には買わへんかったけど。
酒井:私も、株主優待に憧れたことがあります! 雑誌とかで「株主優待ライフ」なんて特集されてるのを見ると、すごく楽しそうで。
塚本:株式投資は「その会社の成長のために資金を投じて、成長の恩恵を還元してもらう」のが本来の目的です。株主優待がある銘柄だからといって、必ずしもその会社が成長して利益を出しているということではないので、本来の目的からは少し外れます。
有野:なるほど! 投資して欲しい会社が無理してすごい優待を配ってるかもしれへんしな。先にハイリターンを配って、「投資いっぱいされるぞー」って、蓋あけたらハイリスク待ちのはずがローリスクで。あら、これってローリスクハイリターンで一番儲けるやつや、でも会社は傾いてる。先生、この例えどこで間違えたんですかね?
酒井:先生、続けてください。
塚本:やはり会社の業績が着実に伸びそうな企業に投資をしたいところですが、株式投資に触れるきっかけとしては株主優待もいいかもしれませんね。
酒井:でも、その会社が利益をだしているかどうか、どうやって見極めたらいいんですか?
有野:その会社に「おたく、儲かってまっか~」って、電話で聞けばいいんちゃう?「全然、儲かってまへんねん」はホンマに儲かってないねん。逆に「ぼちぼちでんなー」て言う会社は儲かってる場合もあるし、言いたくないから、定型文として言うてる場合もあるねん。
酒井:それで「儲かってますよ~」なんて答えが返ってきたら、逆に不安になりますよ(笑)
有野:株式投資って難しいよね〜。
酒井:有野さんが難しくさせてるんです(笑)
塚本:上場企業には、株主に対して業績やビジネスの現況などを報告する義務があります。企業IR(株主や投資家向けの活動)にきちんと取り組んでいる企業であれば、そうした問い合わせにも1つ1つ応じてくれる可能性かもしれません。実際、企業に直接問い合わせる個人投資家も少なくありません。
有野:何かしらで揉めてる会社の株主総会とかに行った人が、「全然説明がわからへんかった」とか言ってるのがニュースになってる、あの感じってことですか! 思い出した。テレビ局で社長が代わって初めての株主総会が終わって、演出家がごっそり移動させられて、株価は上がったけど視聴率やら評判がすげー下がって、3年くらいで全部戻したりしたのもあったなー。でもそうか、ニュースになってない、揉めてない会社も定期的に株主総会やってるんや。まぁでも、そっちの方が多いのか。
塚本:ただ、個人でさまざまな情報を収集したり、分析するのはかなり大変。やはり初心者の方は、投資信託という形でプロに任せてしまうのがやりやすい方法です。
有野:ここでも出た、投資信託! でも、顔も知らん人にお金を預けるわけでしょ? 大丈夫なんですか、それ。
酒井:有野さん、山中先生の授業の時と全く同じリアクションしてますよ(笑)