はじめに

家計改善のポイントは固定費。まずはローンの見直しを

家計改善は、固定費の見直しが重要です。固定費は見直しができると、その後無理なく継続できるので長期的に節約効果が高くなります。主な固定費には、住宅費、保険料、通信費などがあります。

住宅費は人生の中でもっとも大きな支出の一つです。3,500万円の借入があるのは「住宅ローン」があるからだと思いますが、この住宅ローンも金利が高ければ他の金融機関に借り直しをしたり、現在借りている金融機関に交渉して金利を下げてもらえる可能性もありますので、見直しをすると良いでしょう。

残債が1,000万円以上、返済期間が10年以上で、0.5%以上の改善が見込めれば借り換えした方がよい場合があります。現在の金利を確認の上、他の金融機関での借り換えを検討するとよいでしょう。その際、借り換えの手数料や登記費用、印紙税などの費用がかかるので、「借り換えコスト」を考慮した上でも総額が安くなるかを考えてみましょう。

なお、クレジットカードのリボ払いの残高が多いと住宅ローンの借り換えなどもできない場合があります。まずは、リボ払いを完済してから行動してください。

保険を見直し、過度な保障は削減を

現在1万円の保険に入っていますが、削減できる可能性があります。ご相談者様の状況で必須な保障は、夫の死亡保障だけです。そして、必要な保障額については、お子さんが社会人に近づくにつれて年々少なくなっていきます。

例えば、今は数千万円の保障が必要でも、お子さんが大学生になって、あと数年の生活を保障できる貯金があれば数百万円で済むようになる可能性もあります。夫に万が一のことがあった場合、住宅ローンは団体信用生命保険によりなくなります。また、遺族年金などの制度もあります。夫亡き後の生活費や、いざとなれば妻も働きに出ることを考えれば過度な保障は不要です。一番下のお子さんが社会人になるまでの期間、月に10万円ほどの保障が出る保険で十分でしょう。

まず借金の返済。そして、学資・老後資金をどうつくるか?

まず、借金のサイクルから脱出することが最優先です。家計を把握し支出を減らすとともに、家に売れるものがあれば売却していきましょう。本・衣服・靴・家電などなど、査定に出すと意外に売れるものはあるかもしれません。家の中にある無駄を減らしていくと「不要な買い物」がわかるようになります。これによって支出改善につながるケースもあります。

借金返済のあとは、お子さんの教育資金や老後資金も貯めていく必要があります。現在は教育費が4万円と大きな比率を占めていますが、見直しの対象にした方がよいと思います。現在貯蓄ができていないということは、将来の学費などが貯まっていません。「今」も大事ですが、「将来」も大事ですので、お子さんの教育費を今と未来にバランスよく振り分けていく必要があります。

また、現在はお子さんが3人とも小学生前ということで、なかなか働きに出るのも難しいかもしれませんが、共働きも検討されると良いと思います。お子さんの年齢が3歳以上であれば保育の無償化も進んでいます。保育園にお子さんを預けて働きに出る選択肢も考えてみてはいかがでしょうか?

現在では共働き世帯は片働き世帯の2倍以上になっています。社会保険料や税金の増加、インフレなど社会情勢の影響も受けて、家計がかなり厳しくなっていることも要因だと思います。

このご時世に、今までの生活スタイルでは現状打破が難しいと考えたら大きな変化が必要かもしれません。以上、参考になれば幸いです。

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