はじめに

iDeCoやふるさと納税制度で記入ミスが多発?

有野:会社の経理の人は、年末と年度末はめっちゃ大変そうですね。

山田:年末は社員全員の年末調整をしないといけないので、1年の中で最も忙しい時期でしょう。年末調整によって所得税額が確定したら、その情報が地方自治体に送られ、今度は地方自治体側がチェックをして、その地域に住む人に対して「住民税決定通知書」を送ります。有野さんの家にも届いていると思いますが、目を通されたことはありますか?

画像:総務省「納税義務者用の特別徴収税額決定通知書の記載内容の秘匿」より引用

有野:見たことないなぁ。そのあたりの書類は、全部、経理の妻がやってくれてます。独身の頃は封も開けて……よく分からんなって、税理士さんに渡してましたね。

山田:実際、そういう方が多いんじゃないかと思います。ここで注意したいのが、先ほどお伝えした「ヒューマンエラー」なんですよ。その「住民税決定通知書」の内容が間違っていることが少なくないんです。

有野:え~っ、アカンやん! でも自分で見てもよくわからへんし……。

山田:ここまでの話で、ミスが出るとしたらどのあたりになると思いますか?

三輪:やっぱり、役所側の作業でしょうか? 人口が多い地方自治体だと、膨大な数になるでしょうし。

山田:まず、会社の年末調整の書類作成が第一段階。次に、確定申告の書類作成が第二段階。そして、これらの情報を元に作業する役所の作業が第三段階。この全てでミスが起こり得るわけです。

有野: でも、いまならコンピューターが全部やってくれるんでしょ?

山田:確かに、計算はすべて経理関連のソフトがやってくれますが、数字を入力するのは人間です。特に、先ほど有野さんが話されていたiDeCoについては、かなり間違いが多く見られますね。

有野:うそ~、なんでiDeCoだけ!? せっかくこの前始めたところやのに、そんなこと言われたらめっちゃ不安になるやん……どういうことなんですか、先生。

山田:たとえば、会社員ならiDeCoを始めたことを会社に申告していないと、当然、iDeCoによる節税効果の恩恵は受けられません。自治体に寄付を行う代わりに、その地方の特産品などを受け取れる「ふるさと納税」の制度についても、やはり間違いが見られますね。

三輪:そうなんですね、ふるさと納税はやってる人も多いですよね? 

有野:僕もやってるし、スタッフもやってる人多いですよ。でも、ふるさと納税で起きるってことは、ほかの税金についても同じことが起きる可能性があるってことですか?

山田:住民税については、会社側や役所側の処理件数が膨大なことに加え、iDeCoやふるさと納税など比較的新しい制度が加わったことで、ミスが起こりやすい状況になっていると言えます。これらの情報は、すべて「住民税決定通知書」に記載されているので、iDeCoやふるさと納税の制度を利用している人は、書類が届いたら、一度ご自身の目で確認してみることをお勧めします。

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