はじめに
2024年10月から児童手当が拡充される!
試算では、夫婦の年収は、55歳の時に、夫は760万円、妻は500万円まで上昇を見込んでいます。
児童手当については、児童手当拡充のイメージ【図2】をもとに計算しています。拡充案では、所得制限が撤廃され、これまで、支給対象が、中学卒業までだったのが、高校卒業まで延長となります。
これにより、支給総額は36万円UPし、240万円程度になります。第3子については、支給額が1万5,000円から3万円と倍額になります。ただし、子どもの人数は、18歳までの子の人数でカウントされます。18歳までの子が3人いる場合、第3子は、増額の対象となりますが、第1子が高校を卒業すると、児童手当を受け取れる子どもは2人となります。第3子は、第2子とみなされ、支給額は減額されることになります。第3子の児童手当の支給総額は、第1子との年齢差によって変動することになります。第1子と第3子の年齢が離れていると、第3子としてみなされる期間も短くなり、支給総額が減ってしまう点は非常に残念なところです。
大学費用は奨学金で乗り切る!余裕が出たら返済支援も
夫婦の昇給や児童手当を見込んでも、シミュレーション上では、貯蓄が積み上がらず、第1子が大学進学するころには、貯蓄が底をつきそうです。大学の費用は、お子様3人とも、私立理系で、自宅から通うことを想定しています。第1子が大学進学してから第2子が大学を卒業するまで、年間収支はマイナスになるため、奨学金や教育ローンで、乗り切る必要がありそうです。
この時期を乗り切れば、世帯収入もピークに近づき、家計に余裕が出てきます。子育てが終われば、老後資金の準備が待っていますが、公務員である夫の退職金が、ある程度、期待できるため、お子様達の奨学金返済の支援に回すこともできそうです。
老後資金準備は新NISAやiDeCoを活用
落ち着いて老後資金準備にとりかかれるのは、第3子が大学を卒業後、夫婦の年齢で50代半ばからの積み立て開始となりますが、ご相談者の場合、老後資金として出番がくるまで、20年近くあります。ご夫婦とも、新NISAやiDeCoを活用して、税制メリットを活かしながら運用にも取り組んでいただければと思います。
第1子が大学に入学されるころの貯蓄残高が心もとないので、年間12万円程度、支出の削減を目指してほしいところです。たとえば、ウォーターサーバーは、乳児のお子様がミルクを卒業されたら、浄水器に切り替えたり、誕生会やクリスマス会、プレゼント代なども、極力、お金をかけずに楽しめるイベントを考えるなど、予算を抑えることを心がけてください。