はじめに
家を買う前に押さえておくべきポイント
家の購入は、リスクがあるからこそ、老後生活も含めた長い時間軸で試算を繰り返しながら検討することが重要です。具体的には以下の点をおさえておきましょう。
1. 無理なく返せる住宅ローンの借入
家にかかり続ける家の維持・修繕費用は大きいです。返済計画に無理があれば、維持・修繕費用捻出は難しくなります。将来生活の維持が難しくなったり、生活の見通しが急激に悪化したりする可能性があります。維持・修繕費といったランニングコストをふまえた上で借入額の評価を行ないましょう。
2. 地域選び
高齢化やインフラ・施設の老朽化、店舗の減少や空き家の増加など、一見ゆるやかに見える地域の変化は、ある日突然大きなリスクに転じる可能性があります。資産形成に適した土地は限られていることをふまえ、今だけではなく老後のライフプランと照らし合わせながら、地域を選びましょう。
3. 資産形成とセットで考える
住宅に関する費用は取得時にだけかかるものではありません。老後に必要になる修繕資金はまとまった金額が必要になることが多く、老後資金として計画的な準備が必要です。場合によっては持ち家と賃貸の比較をしながら、住宅プランを検討することも必要でしょう。
買い急ぐのではなく、将来のリスクをふまえた住宅プランを
住宅価格と金利の上昇が続く中で、「早く買わなければ」と焦る気持ちは理解できます。しかし、家は買うことで負うリスクもあります。現状の市場動向やリスクを理解した上で、長期的な視点で計画を立てることが大切です。
これまで多くのライフプランに関する相談を受けてきたFPとしては、無理なくマイホームを購入できている方に共通しているのは、リスクをふまえ適切なファイナンシャルプランのもと、頭金を出し、住宅ローンを無理のない金額で借入れて着実な資産形成を行っている、という点です。
買い急ぐのではなく、まずは自分に合った住まいをじっくりと考えましょう。そして、試算をおこない、将来のリスクを織り込み、適切なファイナンシャルプランのもと住宅プランをつくっていきましょう。