市場規模は760兆円。ウィズコロナ時代に拡大する「Society5.0」とは?
経済発展と社会貢献を同時に実現
新型コロナウイルスの感染を予防するため、日常的に行動制限が加わる「ウィズコロナ」時代、日本でも、オンラインショッピングやテレワーク、オンライン授業、遠隔医療などテクノロジーを活用したサービスが一気に広がっています。今回は、ウィズコロナで加速する「Society5.0(ソサイエティ5.0)」について、解説したいと思います。
キーワードは「コロナ慣れ」。2020年下半期のドル円相場を展望する
リーマンショックとは異なる市場心理
2020年もあっという間に折り返し点を過ぎました。ここまでの為替相場を振り返るとともに下半期を展望してみたいと思います。
回復続く米国雇用環境、ドル円市場が“無風”だったワケは?
6月統計公表、米国ならではの理由とは
米国内での経済活動再開が始まったのが5月後半。そのような中で6月5日に発表された米5月雇用統計の非農業部門就業者数は、マイナス想定だった市場予想よりも非常に強い、びっくりする強さだったことはまだ記憶に新しいと思います。
株価下落は相場の「ガス抜き」、2020年後半どう向かうのか
世界経済は正常化に向け着実に前進
6月の世界の株式市場は、新型コロナの感染拡大一服とそれを受けた経済活動の再開を好感するかたちで、月前半は堅調に推移しました。ナスダック総合指数が最高値を更新するとともに、その他の主要な株価指数も年初の水準に迫る場面が見られました。しかし、そうした好調な株価推移に水を差すかたちとなったのが6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)です。米金融当局が慎重な景気見通しを示したことが嫌気され、株価は急落しました。市場参加者の間で、「二番底形成」への不安が高まったことは否定できません。
ソニーが1億ドルを人種差別の改善に拠出する深いワケ
「人権」への注目はESG投資の新たな潮流
米国のミネソタ州ミネアポリスで5月25日、警官の暴力によって黒人男性が死亡する事件が発生。これをきっかけに、黒人への人種差別に抗議する動きが強まりました。コロナ禍でさまざまな不満が鬱積した中で高まってきたデモ活動とも言えるでしょう。世界で最も新型コロナ感染者数が多い米国で、医療制度が貧弱なために一握りの豊かな人しか良いサービスを受けられないという問題も、このコロナ禍で顕在化しています。人種差別の改善活動に資金援助を表明する企業の動きは早かったです。バンク・オブ・アメリカは6月2日、総額10億ドルの拠出を表明。相次ぐ米国企業の拠出表明の中で目立ったのは、日本企業なのに各々1億ドルを拠出するソニーとソフトバンクグループです。
なぜドルが下落?コロナで揺れる「市場心理」の捉え方
ドル安と円安の並存が今後の基本シナリオ
ここ最近の為替市場における顕著な特徴はドル高修正の進捗です。ドル円相場だけを見ているとなかなか気づかないのですが、5月中旬以降、多くの通貨に対してドルは値を下げました。それでは、現下の状況を詳しく解説したいと思います。
市場参加者「びっくり」5月の雇用統計、ドル円相場はどうなる?
「底打ち」でも懸念材料は…
米国内での経済活動再開(Reopen)が始まる中で、6月5日に発表された米5月雇用統計は、事前の市場予想よりも強い内容となりました。もともと、2020年5月中に発表されたソフト・データを中心とする他の米指標が、米経済の底打ち感を示していたことで、市場参加者の大半は「雇用減に歯止め」あるいは「失業増に歯止め」を期待していたものと思われます。
実体経済が悪化でも「株価回復」はどこまで続くのか
求められるバランス感覚
欧米やアジアでの新型コロナウイルス感染拡大の一服と、一部で進む経済活動再開の動きを受けて、世界の株式市場では比較的堅調な相場展開が続いています。日経平均株価は2万2,000円台に乗せ、NYダウは2万5,000ドル台まで上昇するなど、市場心理には顕著な改善が認められます。5月は例年、「セル・イン・メイ(5月の売りという季節性)」が警戒されますが、今年は大きな波乱もなく、無難に乗り切りました。
「ウィズコロナ」「ポストコロナ」は世界がどう変わるのか
「新しい生活様式」で高まるニーズ
新型コロナウイルスの感染拡大に一服感が広がり、5月14日から25日にかけて段階的に、全ての都道府県で緊急事態宣言が解除されました。とはいえ、治療法が確立され、ワクチンが開発されるまでは、「新しい生活様式」に基づいて、まん延防止を第一としつつ社会経済活動との両立を図っていかねばならないでしょう。ワクチンの世界的な普及には早くて1年から1年半はかかるとみられています。「新しい生活様式」とは、身体的距離の確保(最低1m、できるだけ2m空ける)やマスクの着用、手洗いに加え、日常生活での「3密」(密集、密接、密閉)を回避する生活様式です。また、新しい働き方として、在宅勤務(テレワーク)やローテーション勤務、時差出勤や自転車通勤、オンライン上での会議や名刺交換などにより、人と人との接触を低減することが要請されています。新型コロナウイルスを「克服」するまでは、第2波、第3波の感染拡大を警戒した「新しい生活様式」に基づいて生活する「ウィズコロナ」がしばらく続く見通しです。
リーマン時と異なり「円高リスク」が限定的と見る理由
コロナショック後のドル円相場
コロナショックの前と後では、ドル円相場を取り巻く環境が大きく変わりました。早速、変化した点を整理しながら、今後の相場展開を予想してみたいと思います。
米4月雇用統計は歴史的悪化、でも高まる「経済活動再開」への期待
市場はすでに織り込み済み
4月中に発表されてきた米指標は、米経済の急速な落ち込みを示すもので、特に「Stay-at-Home」宣言やブロックダウンによって、サービス業(非製造業)の悪化が顕著でした。そんな先行きに対する不透明感が強まる中、5月11日に発表された米4月非農業部門就業者数(NFP)の速報値もご多分に漏れず、歴史的な悪化を見せました。
「二番底回避」で年末に向け相場回復へ?コロナ収束後の標準シナリオ
株価推移のイメージ3パターン
世界中で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、足元の株式市場は堅調な推移を辿っています。日米をはじめとした主要市場で株価は騒動後の値下がり分の4~5割程度を回復し、いったんは落ち着きを取り戻したように見受けられます。米国や欧州で感染拡大のピークアウトを示唆する兆候が見え始めていることなどが好感されているもようです。当面の相場見通しを考えたときに、大きな関心事として浮かび上がるのは、再び株価が調整し、二番底を形成しにいくかどうかという点です。すべては感染拡大の状況次第ともいえますが、各国が取り組む外出制限や店舗閉鎖などの感染封じ込めのための取り組みが、いずれ事態の収拾に奏功すると期待されます。一方、そうした対応策がもたらす負の側面、すなわち経済的なダメージに関しては、各国が積極的に打ち出した金融緩和策や資金繰り支援等の財政政策によって、最悪の事態は回避されると見ています。十分な対応策や支援体制が取られていなかった時期につけた安値まで、株価が逆戻りすることは現時点では考えにくい状況です。さらに、その次に焦点となるのは、二番底を回避した後の相場の行方でしょう。この点については一様に回答を導
「コロナ後の世界」でESG投資の「社会」がより重視されるワケ
すでに終息に向けた動きも
新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大する中、日本でも緊急事態が宣言されました。外出自粛や営業休止が要請される中、自分が感染しないか、人にうつしたりしないか、今後の生活はどうなるのかといった不安を抱く人は増えているでしょう。
コロナショックで世界的「通貨安競争」は一時休戦か
求められる「強いドル政策」
今年に入ってから荒れ模様だったドル円相場ですが、4月になり、やや落ち着いてきた印象です。ここでは、もう少し先を見据えて為替市場を展望してみたいと思います。
「最悪シナリオ策定」に躍起、金融市場の行方はどうなる
一部は収束後の相場を見据えている?
4月3日に発表された米3月非農業部門就業者数(NFP)の速報値は、市場予想の前月比▲10万人よりもかなり弱い▲70万1千人となりました。市場予想よりはかなり弱かったものの、もともとこの速報値は5月には大幅下方修正されることが予想されており、市場反応の指標への反応(ドル下落、米金利低下)は一瞬で終わってしまいました。
「コロナ相場」で中長期を見据える投資家に必要なコト
動揺が続くグローバル市場
新型コロナウイルスの世界的な広がりを受けて、グローバル株式市場が乱高下に見舞われています。他の市場が拠りどころとする米国市場でも混乱が続き、3月16日のNYダウは前日比2,997ドル安と過去最大の下げ幅を記録しました。欧州でも主要な株価指数が軒並み大幅下落となり、世界中で強大なマグニチュードを伴う株安が進行しています。新型コロナウイルスという見えない敵と戦う各国は、感染拡大を阻止するための対策を強化するとともに、景気悪化を回避すべく必要な金融緩和措置や企業向け支援策などの財政支出を講じています。当面ウイルスの広がりには予断を許さないものの、各国が対応策を積極化している点を踏まえれば、現在の危機はいずれ乗り越えられると考えます。
外国人の株取引が解禁「最後のフロンティア」ミャンマーに高まる期待感
急速に変わる「祈りの国」
ミャンマーがアジア最後の手つかずの市場として注目を浴び、各国政府・企業によるミャンマー詣でが相次いだのは、2012年だったでしょうか。当時は建設ラッシュが沸き起こり、直接投資は大幅に増加、ミャンマー経済は2013~15年に8%近い成長率で推移しました。
新型コロナショックで「リスクオフの円買い」概念崩壊か
非常事態時のドル円相場の見方
2月20日に112円23銭を付けたドル円相場は、その後円高ドル安に転じ、3月9日には一時101円台まで急落しました。わずか20日弱で昨年1年間の値幅を超えたことになります。最近ではあまり経験のない激しい値動きに見舞われたことによって市場の流動性が失われ、以降も不安定な相場展開が続いています。短期的には引き続き荒い値動きを覚悟せざるをえないかもしれません。ですが、こういう時こそ日々の動向に一喜一憂することなく、中期的なドル円相場の方向性を今一度冷静に検証してみることが重要ではないでしょうか。