押し目買いの目安は?方向感なき株式市場を生き抜く秘策
「移動平均線乖離率」をご存じですか
現在の株式市場は、米中貿易戦争とFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策に大きく左右されています。米中貿易戦争は、交渉進展が期待できるG20を前にして、中国側は交渉が長期化するのを覚悟したうえで態度を硬化。今後、実体経済はさらなる悪化が警戒されています。一方で、アメリカの中央銀行にあたるFRBは、このようなファンダメンタルズの悪影響を緩和させるため、6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)において、7月以降に利下げする可能性を示唆しました。このように、株式市場には強弱材料が交錯しているため、方向感が出づらく、薄商いが続いています。こうした状況下で、個人投資家はどのように立ち回ればよいのでしょうか。
6月の金融市場で「7日」と「19日」が要注目のワケ
米利下げ期待がリスクオフに拍車
10連休後の株式市場は下落でスタートし、その後もジリ貧の展開が続いています。6月5日の相場は少し戻しましたが、4月以前の水準に戻るほどの勢いは感じられません。市場心理が後退して起きる「リスクオフ」という現象が起きているようです。一番の原因は米中貿易摩擦ですが、他にも複数の要因が重なっています。6月に入ってからの一段の下落には、米国の利下げへの思惑があるように感じます。少し掘り下げてみたいと思います。
トランプ次第の株式市場で投資のヒントになる“指標”とは?
リスクを抑えつつ利益を狙う方策は?
米中貿易戦争が激化する中でも、日経平均株価は年初から緩やかな上昇基調が続いています。年初に1万9,655円で取引を開始した日経平均株価は、5月23日時点で2万1,151円と、年初から8%ほど上昇した水準となっています。一方で、個人投資家の間では、米中貿易戦争に対する懸念が強く、投資姿勢は極めて慎重です。松井証券店内の「信用買い残高」の推移を見てみると、2018年初の2,562億円から1,881億円に減少しており、積極的にリスクを取りに行く気配は見られません(2019年5月21日時点)。それではなぜ、日経平均株価は上昇しているのでしょうか。その謎を解くカギとして、このところ話題となっている指標に「NT倍率」というものがあります。
10連休後の株式市場で米中摩擦“以外に”警戒すべきは?
消費の反動減で明暗が分かれるリスク
長かった10連休明けの日経平均株価は、2日間(5月7日、8日)合計で650円を超す下落でスタートしました。最大の要因は、米国政府が中国製品に対する関税引き上げを表明したことで、米中通商協議の合意への期待が再び警戒感に変わり、米国株安と円高になったことでしょう。ほかにも、イラン問題やトルコ、北朝鮮など、各地の地政学リスクも再びくすぶり始めています。しかし、実はそれ以外にも気を付けておきたいことがあります。10連休後の消費反動減リスクです。
平成の30年間で時価総額が拡大した企業ランキング
65倍まで成長した銘柄も
日本の株式市場は、4月に入って方向感のない値動きが続いています。昨年までは、米中貿易戦争による悪影響で、中国経済の急減速が警戒されていました。しかし、2019年に入り、中国政府が相次いで打ち出してきた金融財政刺激策により、中国の景気指標は急回復。米国の経済指標も底堅い成長を示すデータが相次いでいます。一方で、日本や欧州の経済指標は低迷。海外投資家の物色対象から日本の株式市場は外れ、値動きも乏しくなっているのです。また、国内の個人投資家も、改元に伴う10連休を控え、積極的な売買を手控えています。このように平成時代の終わりが迫っていますが、平成の30年間に日本経済の景色は大きく変わりました。バブル崩壊から始まり、不良債権の処理に伴う金融危機、ITバブルや小泉構造改革、リーマンショックやアベノミクス……と経済的にも多くのイベントがありました。このように激変する経済環境の中で、時価総額を大きく膨らました企業にはどのようなものがあったのでしょうか。
「値上げ」をヒントにした有望銘柄の見極め方
うまくいく企業、いかない企業の差は?
最近、食料品や飲食店などの値上げのニュースをよく耳にします。最大の要因は人出不足を背景にした人件費と物流コストの増加でしょう。しかし、値上げを業績回復につなげたヤマトホールディングス(HD)の例もあれば、逆に値上げ後に来店客数が減少し、業績低迷が続く鳥貴族の例もあります。値上げがうまくいく企業といかない企業は、どこに差があるのでしょうか。差が付くポイントがわかれば、銘柄選びのヒントになりそうです。
今、個人投資家は強気?弱気?
株価の戻りが続く中、残高が増えるETFとは
株式市場は2019年に入り戻り基調が続いています。日経平均株価でみると、1月4日に1万9,655円で取引を開始したあと、2月上旬に一時的な調整局面はあったものの、ほぼ一本調子の戻りが続き、3月4日には一時2万1,860円まで上昇しました。この間に、個人投資家の口座状況も改善してきています。信用取引を行っている投資家がどれくらい含み損益を抱えているかをパーセンテージで表した指標である、松井証券店内の「信用評価損益率」でみると、1月4日には-21.5%と極めて厳しい状況であったものが、3月4日時点では-9.4%まで改善しています。では、個人投資家は強気に転じてきたのでしょうか?
市場はグロース株復活を待っている
グロース/バリュー指数の再比較
前回記事(「相場のことは相場に聞け、マーケット指標を見比べてみよう」)では、TOPIXグロース指数、同バリュー指数、東証配当フォーカス100指数を比較して、2018年は株価が下落したものの、下落局面によく見られるディフェンシブ指向が見られないと紹介しました。それから約1ヶ月経ちましたが、トレンドに変化は見られるのでしょうか。前回と同じ指数の年明けからの推移を比べ、さらに今回は過去10年間と比較してみたいと思います。
日米で株価の戻りが異なるワケ
米中貿易戦争の当事国は株価が堅調だが…
昨年末にかけて、米中貿易戦争への懸念やFRB(連邦準備制度理事会)の利上げ姿勢に対する警戒感から、世界的に大きく株安が進みました。2019年に入ってからは、その懸念が和らぎ、株価は戻り基調となっていますが、米国市場の戻りと比較して日本市場の戻りは緩やかなものとなっています。この背景には、どのような理由があるのでしょうか。
相場のことは相場に聞け、マーケット指標を見比べてみよう
2019年にトレンドの変化は?
2019年の株価は波乱の幕開けとなりましたが、その後は緩やかに上昇基調で「適温相場」再来の雰囲気も感じます。1日単位だと気付きにくいのですが、1週間、数週間単位でみると、トレンドの変化が見えてくることがあります。そこで、株価に影響を与える主要市況の動きを2017年、2018年と比較して、市場トレンドに変化が出ているかどうかをチェックしてみたいと思います。
戻り基調の1月株式相場、先行きはどうなる?
鍵になるのはアノ指標
日経平均株価は、昨年末に一時1万9,000円を割り込むなど大きく下落しました。年明け以降も、米アップルが業績の下方修正を発表するなどしたため不安定な値動きとなりましたが、1月2週目以降は徐々に回復基調に転じ、1月9日時点で日経平均株価は2万427.06円となっています。2019年の株式市場は、このまま堅調に推移するのでしょうか?
実は逆張りが有効?
業種別の動きから2019年の戦略を考える
2018年の株価を振り返ると、年明けは上昇して始まったものの、その後は警戒感から下落する局面も多く、上昇が長続きせずに一進一退の1年となりました。企業業績も引き続き増益基調で最高益をマークする企業も多いのに、これまで好調だった米IT企業や中国の半導体業界などに減速傾向が出て、関連銘柄が売られる局面も増えました。実際の株価推移はどうだったのか、業種別指数の動きから、2018年の傾向を振り返りたいと思います。
2018年の株価上昇率ベスト&ワースト銘柄は?
ランキングから来年の投資戦略を考える
株式市場は10月以降大きく下落していましたが、11月中旬以降は戻り基調となりました。今のマーケットの主題となっている米中間の貿易紛争は、12月1日にアルゼンチンで行われた米中首脳会談において、2019年に予定していた新たな制裁関税を90日間猶予することで米中が合意したため、米中紛争は一時”休戦”となりました。これにより、摩擦激化による景気下押し圧力を警戒していた株式市場は、ひとまず安心感を取り戻しましたが、その後トランプ大統領が「私はタリフマン(関税の男)だ」とツイートしたことなどもあり、再び不安定な値動きとなっています。このように、トランプ政権の経済政策に大きく振り回された2018年の株式市場も、残すところ3週間となりましたが、今年、個別銘柄の値動きはどのようなものだったのでしょうか。株価上昇率のランキングから振り返ってみましょう。
原油価格急落、市場心理低下のサインがここにも
原油価格の構造と影響をズバリ解説
11月に入り原油価格が急落しています。NY原油は春先から10月まで1バレル65ドルから75ドルの範囲で推移していましたが、11月1日に65ドルを割り込み、20日には53ドル台まで下落しました。原油価格はガソリン価格や電気料金などを通じて、経済に直接影響しますが、株価との連動性もあり、市場心理のバロメーターという側面も持っています。今回は、原油価格が決まる仕組みと株価などへの影響を見ていきたいと思います。
株式投資は11月が狙いどき!は本当なのか
過去14年のデータから発見
波乱の10月を終え、今年も残すところあと2ヶ月。注目された米中間選挙も終え、この先の株式市場はどのようになるのでしょうか?
日本電産の決算発表が毎回注目されるワケ
発表日が早い上に内容にも注目
3ヶ月ごとに発表される四半期決算発表において、毎回注目を集めているのが日本電産です。小型モーターを中心とした大手電子部品メーカーで、世界的に有名な京都発祥のハイテク企業群の一つですが、国内外のメーカーを数多く買収していることでも知られています。その日本電産の決算発表が毎回注目されているのは、なぜなのでしょうか。
日経平均急落!新興市場のリバウンドは今が狙いどき?
個人投資家に話題のテーマを探せ
10月11日の株式市場は、米国市場の急落を受けて日経平均株価も大きく値を崩しています。これまで米中間の貿易紛争への懸念はあったものの、好調な米国経済への影響は限られるとの見方から、米国市場ではハイテク株を中心に値上がりが続いていました。しかしながら、好調な米国景気の影響で米国の長期金利が上昇に転じたことから、ハイテク株に対しても売りが強まり、日本の株式市場も大きく下落する動きとなっています。このような相場の中、個人投資家はどのような投資戦略をとればよいのでしょうか。
自然災害連発でインバウンド消費に黄信号?
影響度を数字で検証
今年の夏は例年以上に大変な夏でした。各地の猛暑、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)、関西空港に被害をもたらした台風21号。そして北海道胆振東部地震。メディアでは各地の被害や復旧に関する報道が続いていますが、株式市場では関連銘柄、特にインバウンドへの影響が注目されそうです。実際の影響はどうなりそうか、考えてみたいと思います。