日銀の金融緩和修正で日経平均下落も…銀行セクターが軒並み高値となった理由
株式相場の4つのサイクルとは
12月20日(火)、日銀は大規模な金融緩和策の修正を決定し、これまで0.25%程度に抑えてきた長期金利の上限を、0.5%程度に引き上げることにしました。この報道により、外国為替市場では事実上の金融引き締めになるという受け止め方から円高ドル安が加速しました。円相場は、一時、1ドル132円台前半となり、日銀の発表前と比べて約5円値上がりし、今年8月以来、4ヵ月ぶりの円高水準となりました。お昼に発表があったため、株式市場では午後の取り引きが始まるとともに、ほぼ全面安となりました。日経平均株価は一時800円以上も値下がりしました。今後は金利の上昇によって企業の設備投資や個人の住宅の購入などに影響が出ることが予想され、景気の先行きに不透明さがでる事などから株価にはネガティブな気配です。
日銀、金融緩和の見直しは何が問題だったのか−−今後、考えられるシナリオとは?
金融アナリストが解説
12月19日週の東京株式市場で日経平均株価は、12月21日(水)まで5営業日連続で下落し、1,700円を超える値下がりとなりました。12月22日(木)に反発したものの、23日(金)は前日比272円62銭安の2万6,235円25銭と再び下落。前週12月16日(金)の日経平均株価は2万7,527円12銭でしたので、週間では1,291円87銭の下落となりました。前週12月14日(水)のFOMCでは政策金利見通しで2023年末の予想が引き上げられ、15日(木)のECB理事会ではで4会合連続となる政策金利の0.5%引き上げを決定。ラガルド総裁の利上げ継続の意思を示すタカ派的なスタンスもあり、世界的な景気後退懸念が意識されていることが相場の重しとなっています。そんなか、日本銀行は12月19日(月)から20日(火)に開催した金融政策決定会合で、日銀が長期金利の許容変動幅を従来のプラスマイナス0.25%から0.5%に拡大すると発表。事実上の利上げと市場では判断され、主要国の長期金利の上昇につながったようです。今回は、市場関係者にとってもサプライズとなった、日銀金融政策決定会合についてお伝えします。
日銀のサプライズ政策変更後に売られた業種、買われた業種は? 2022年の金融市場を振り返る
相場動向はますます読みづらい状況に
12月20日に日銀がサプライズで金融政策の変更を発表しました。まずは簡単にどのような政策変更だったのかをご紹介します。
S&P 500への投資は運用会社で差はあるのか?長期積立で預けても安心な会社を選ぶ方法とは
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2019年に大きな話題となった「老後2,000万円問題」。お金に困らない老後を迎えるための貯蓄は万全ですか? このままではいけない、と考えて、NISAやiDeCoなど税制優遇制度を利用して投資を始める方も多いようで、2022年6月末時点のNISA口座数は約1,700万口座で同年3月末時点より3.7%、また2022年10月末時点のiDeCoの加入者数は約270万⼈で前年同期比で121.7%といずれも増加傾向にあります(※)。特に、結婚や出産のような新たなライフステージを迎える方にとって、将来の資産をどうするかは気になるポイントではないでしょうか? A子さんもその1人のようで、仕事で頼れる先輩のB助さんに相談したのですが……。※金融庁「NISA口座の利用状況調査(2022年6月末時点)」、iDeCo公式サイト「加入者数等について(令和4年10月時点)」より
2023年、物価上昇・円安はどうなっていく?日本経済復活のカギとなるものとは
日本を明るい未来に導くために
2022年は非常に多くの要因によって経済環境が大きく変化した1年でした。2020年から続くコロナ禍だけでなく、ロシアによるウクライナ侵攻、世界的なインフレ、各国の金融引き締めによる景気減速懸念、中国によるゼロコロナ政策など世界レベルで経済にネガティブな事象が起き、さらには日本では急速に円安が進行するということもありました。来年も世界景気の減速が見込まれていますが、日本経済が復活するためには何がカギとなるのでしょうか?
2023年の米ドル/円の見通しは?ボラティリティが一変する可能性も
記録的な米ドル高・円安の要因から紐解く
2022年は、1990年以来約32年ぶりの米ドル高・円安を記録するなど、歴史的な相場展開となりました。では来年、2023年の見通しはどうなるか−−「今度は一転して凄い円高になるとか!?」「円安でも円高でも、まだまだすごく動きそう」など、さまざまな憶測がされていますが、どうでしょうか?「勘」ではなく、論理的に考えて見ましょう。
景気後退に備えて覚えておきたい「連続増配ETF」を金融アナリストが解説
組み入れ銘柄トップ3は?
2022年12月14日(水)のFOMCでは、予想通り利上げ幅は前月までの0.75%から0.5%に縮小したものの、政策金利見通しでは2023年末の予想が5.00~5.25%に引き上げられました。パウエル議長会見では、継続的に利上げすることが適切であることが引き続き示されています。バランスシートを見てみると、コロナ禍での異次元の金融緩和で「カネ余り」という言葉もメジャーになりましたが、これまで市場にお金が増えていっている状況が継続してきたのが、量的引き締め(QT)が始まって市場からお金が減っていく状況になっています。つまり、投資を取り巻く環境がかわってきているということです。これまでうまくいっていた投資法では上手くいかなくなってくる可能性が高いと考えます。画像:Federal Reserve Board「Recent balance sheet trends」より引用リセッション(景気後退期)が迫り来ると考え、「投資をしない方がいいんじゃないか?」という方もいるかもしれませんが、年金2,000万円問題やインフレもあり、預貯金だけで金銭的に安心して老後を迎えるのが難しいという方も多いのではな
3万円より5万円のおでんコースに人が集まる?最強の値上げ要因となる顧客心理を解説
「価格上昇」時代のマーケティング(3)
多くのビジネスパーソンは「値上げをしたら顧客が離れてしまう」という不安を抱えているのではないでしょうか? 価値あるものをさらに高く売るための方法はないのでしょうか?そこで、経営コンサルタント・小阪裕司( @kosakayuji2010 )氏の著書『「価格上昇」時代のマーケティング なぜ、あの会社は値上げをしても売れ続けるのか』( PHP研究所)より、一部を抜粋・編集して「値上げ」の作法について解説します。
安売りや割引がマイナスになることも−−値引き前に考えるべき「最低受容価格」とは
「価格上昇」時代のマーケティング(2)
ある商品について、人によって感じる価値が違うなか、適正価格はどのように考えるべきなのでしょうか?そこで、経営コンサルタント・小阪裕司( @kosakayuji2010 )氏の著書『「価格上昇」時代のマーケティング なぜ、あの会社は値上げをしても売れ続けるのか』( PHP研究所)より、一部を抜粋・編集して「値付け」の作法について解説します。
少子化「危機的な状況」の日本、海外との対策の違いとは?
出生率の低下は約30年前から問題視されていた
「こども予算」の倍増に向けて、自民党の少子化対策調査会は想定を上回るペースで進む少子化への対応が急務だとして12月6日(火)、政府への提言をまとめました。また、政府は出産時の保険給付として子ども1人につき42万円が支払われる出産育児一時金について、2023年度から約50万円に引き上げる方向と発表しました。2021年度平均出産費用は約47万円で、一時金の額を上回っています。出産をする人はその差額を自ら支払っている状況です。帝王切開や無痛分娩での出産の場合はさらに高額となります。
売れない原因は「お客さんが価格にシビア」だからではない
「価格上昇」時代のマーケティング(1)
急激に物価が上がるなか、ビジネスにおいて「値上げ」は大きなテーマのひとつになっています。そこで、経営コンサルタント・小阪裕司( @kosakayuji2010 )氏の著書『「価格上昇」時代のマーケティング なぜ、あの会社は値上げをしても売れ続けるのか』( PHP研究所)より、一部を抜粋・編集して値上げで越えるべきハードルについて解説します。
クリスマスに年末年始、干支も−−覚えておきたいマーケットで起こりうる経験則「アノマリー」とは
「ジブリの呪い」は本当なのか?
アメリカの作家マーク・トウェインは「歴史は繰り返さないが韻を踏む」といい、イギリスの政治家で軍人でもあったチャーチルは「過去を遠くまで振り返ることができるほど、未来を遠くまで見通せる」といったそうです。将来を予測したり過去を振り返ったりすることで、誰でも資産を増やせるのなら楽ですが、現実はなかなかうまくいかないものですよね。今回は意外と身近な、投資にまつわるさまざまな「アノマリー」について解説します。
配当+株主優待でQUOカードがもらえる12月の権利確定銘柄6選
1年の中で権利確定する銘柄が3番目に多い月
年末が近づいてきて「NISAなどの投資枠を使い切らねば……!」という方もいるのではないでしょうか? 今回は12月が権利確定月で、配当も優待ももらえる銘柄を紹介します。
値上げを余儀無くされている電力会社、電気料金の値上げ以外にも考えられるシナリオ
決算は軒並み赤字に転落
オール電化にお住まいの方には耳の痛い話ですが、12月1日(木)からまた電気代が値上がりとなりました。かれこれ10数年前に政府主導で推し進めたオール電化政策が、東日本大震災によって明らかに間違えであった事が明るみ出ています。2022年に入り、ロシアのウクライナ侵攻や円安進行による原材料価格高騰から、電力会社の決算は軒並み赤字に転落し、値上げを余儀無くされている状況です。さらに来年、2023年4月からはこれまで以上の値上げが行われます。
歴史的円安は151円で終わったのか−−トレンド転換を見極めるコツとは?
過去のトレンドから客観的に判断する方法
10月に1990年以来約32年ぶりに1米ドル=151円まで米ドル高・円安となりましたが、11月以降は一時140円を大きく割り込むほど米ドル安・円高に戻しました。歴史的円安は、あの151円で終わったのでしょうか?為替相場の継続的な動きを「トレンド」と呼びますが、円安から円高へのトレンド転換も、後から振り返ったら「あの時が転換点だった」といった具合に、基本的には事後的にしか分かりません。ただそんな転換点の見極めは、なるべく早い方がよいでしょう。そこで、今回はトレンド転換の見極め方について考えて見たいと思います。
投資信託「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の純資産総額が1. 5兆円を突破−−人気の背景は?
S&P500への投資の特徴4つ
2018年7月3日(火)に設定された投資信託「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の純資産総額(残高)が、初めて1兆5,000億円を突破したと報じられました。2022年2月10日(木)に残高1兆円を突破し、9月8日(木)に残高が1兆5,131億円を突破しています。マーケットがウクライナ侵攻やインフレなどの影響をうけるなかでも資金流入が極めて堅調であったといえ、残高もしっかり増えている状況です。今回はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の詳細と人気の背景、またS&P500へ投資することの特徴についてお伝えします。
費用、取引先、社員への通知…「倒産日」を決めるために考慮すべきこと
会社のたたみ方(3)
法人が消滅し、すべての債権・債務が整理され、社員は解雇。取引先や関係者との関係もリセットされ、経営者個人が一般の人に戻る「倒産日」は、どんなことを考えて決めるべきなのでしょうか?そこで、弁護士の福西信文 氏の著書『「事業をやり直したい」と思ったときの会社のたたみ方』(合同フォレスト)より、一部を抜粋・編集して会社が倒産する日の決め方について解説します。
自己破産した後にできなくなることとは?法人破産と個人破産のつながりを弁護士が解説
会社のたたみ方(2)
法人破産と関係が深い経営者個人の破産=自己破産について、誤解されているケースも多いようです。そこで、弁護士の福西信文 氏の著書『「事業をやり直したい」と思ったときの会社のたたみ方』(合同フォレスト)より、一部を抜粋・編集して法人破産と個人破産のつながりについて解説します。