「AI外貨予測」で変わる、新しい資産運用のかたち

はじめに

三菱東京ＵＦＪ銀行とKDDIが共同出資し、2008年に設立された、じぶん銀行。フィンテックという言葉が生まれる約10年前から、携帯電話やスマートフォンに特化したネットバンクとしてスタートし、その地位を確立してきました。

特徴は、取引のすべてが完結するスマートフォンアプリ、キャッシュカードを使わずに、スマートフォンのみでATM入出金を利用できる「スマホATM」、ネットバンクならではのおトクな金利・手数料など、ユーザー視点を追求した商品・サービスを提供していることです。

そんな同社が2017年6月にリリースしたサービスが、為替の動きを予測する「AI外貨予測」です。「AI外貨予測」は、為替予測や外貨預金にどのような変化をもたらすのか、執行役員の榊原一弥氏にお話を伺いました。

「AI外貨予測」がライフスタイルの一部となる

——知識が薄くても、直感的に為替の動きを把握できるのは画期的ですね。この「AI外貨予測」を基点に、生活はどう変わっていくとお考えでしょうか。

最近、国際的な銀行のカンファレンスでよく耳にするのが、”Life Style Banking”という、ライフスタイルに銀行取引がいかに溶け込んでいくかを意味する言葉です。我々も生活のワンシーンに溶け込む銀行サービスを提供していきたいと考えているので、外貨預金ありきではなく、「AI外貨予測」を日常的に活用していただきたいです。

たとえば、アメリカ大統領が何かを発言したとき、他国で大きな事件が起こったときなどに、じぶん銀行のアプリから「AI外貨予測」を開いていただければ、為替相場が今後どう動くのかを確認することができます。

また、来週から海外に行く予定があって、「お昼休みに外貨両替に行こうかな」というときに、ちょっと「AI外貨予測」を開いて、“泣き顔”が並んでいたら、明日にした方がいいかもしれない。そうやって、「AI外貨予測」を基点に為替の動きに慣れていけば、外貨預金も始めやすくなるでしょう。

それから、「AI外貨予測」はAmazon Alexaに対応したじぶん銀行スキルでも提供しているんです。だから、「アレクサ、じぶん銀行に明日の米ドルの予測を聞いて！」と話しかければ、AI外貨予測結果を教えてもらえます。まだ日本ではスマートスピーカーがそこまで浸透していませんが、持っている方は時間があるときに「AI外貨予測」を聞いていただきたいですね。

高い技術力を持つスタートアップ企業との相乗効果がカギ

——先進性のあるサービスが、他行にはないじぶん銀行の強みだと思います。どのような協業体制をとられているのでしょうか。

「AI外貨予測」は、ＭＵＦＧが開催したオープンイノベーションのイベントで出会ったフィンテックのスタートアップ企業と組んで開発しています。じぶん銀行内だけの力でつくるのは限界があるため、AI領域に特化した企業と協業することが必要でした。

特にスタートアップ企業と組むことで、我々も良い影響を受け、新しいアイデアが生まれます。今回の開発で協業したスタートアップ企業は、出会った当時はシリコンバレーで起業して間もない会社でしたが、今では日本法人が独立するまで成長し、とても優秀な技術者が揃っています。

また、親会社である三菱東京ＵＦＪ銀行とKDDIが米国西海岸やシンガポールなどにイノベーション拠点を持ち、そこから情報を得られるのも当行の強みです。なので、当行は比較的新しいことに挑戦しやすい会社であると考えています。

今後は、パートナー企業と一緒に、外貨預金以外の商品でもAI領域を広げていきたいです。まだ具体的な構想には至っていませんが、たとえば仮想通貨の領域などに展開できたら面白いですね。

——今後展開していくサービスについて、お聞かせください。

次に展開したいのは、現在の「AI外貨予測」とは別のAIサービスです。現在展開しているのは、直近の為替チャートを画像認識し、過去のデータベースから算出した「現時点から５営業日後までの予測」が分かるもの。当行のAI開発としては第一フェーズです。

第二フェーズは、毎月1日から月末の間で、どの日が買い時なのかをディープラーニングの技術で予測するもの。この技術は、まだ世界で成功事例がないと思われるため、成功すればビッグニュースになります。今後は、この技術を外貨預金の積立てに活用したいと考えています。

すでにじぶん銀行で提供を開始している外貨自動積立では、毎月指定されたタイミングに外貨を積立てますが、第二フェーズでAIが最も有利と予測した日に外貨を積立てられるようになれば、同じ金額の積立てでも、より多くの外貨を積立てていける可能性があります。こうした付加価値を提供して行くことで、よりお客さまに選ばれるサービスへと進化させていきます。

円や外貨をバランスよく資産運用する

いまは世界中で低金利ですが、何かしらの外的要因で外貨預金が人気を博する可能性も秘めています。あるいは金利環境が変わらなくとも、低金利状態の円だけではなく、外貨預金を活用していくことは重要であると考えています。

アメリカ人は「強いドルは国益だ」と言いますが、逆に輸出企業が経済を支えている日本では、根本的に円安をチャンスと捉える考え方が主流です。
そもそも、円預金のみで資産を形成するとリスクが偏ってしまうため、外貨預金を取入れたポートフォリオを組むことで、大切なご資産を管理していくのがよいのではないかと思っています。

「AI外貨予測」をうまく活用して為替チャンスを逃さずに、適切なタイミングで外貨預金を始めていただきたいです。

じぶん銀行が提供する「AI外貨予測」を利用すれば、今までタイミングに悩んで外貨預金が出来なかった方も、わかりやすく気軽に外貨預金を始めることができそうです。

今なら為替手数料0銭キャンペーンも実施中（2017年12月20日～2018年3月31日）なので、この機会に是非始めてみてはいかがでしょうか。

AI外貨予測で為替の未来を予測