はじめに

2018年2月17日に開催されたイベント「【マネーリテラシー】が身につく1Dayスクール〜お金に困らない人生を送るために役立つ知識とは〜」。これから新しい時代を生き抜くための「人生設計」と「お金」について学べる本イベントでは、さまざまなセミナーが開催。その中から本記事では、「人生100年時代の資産運用〜シンプル投資でゆとりある老後を〜」と題したセミナーをピックアップ。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント株式会社営業課長・田中利典氏が「ゆとりある老後には一体いくら必要なのか」や「そのための資産運用はどうすればいいのか」について解説しました。


2050年には2人に1人が80歳以上

田中氏: 人生100年時代の資産運用、シンプル投資でゆとりある老後をということでお話をさせていただければと思います。ちなみに皆さん、もう資産運用をされているという方はどれぐらいいらっしゃいますでしょうか。

(会場挙手)

ありがとうございます。このセミナーに出られているということもあって、ほとんどの方が資産運用を既にされていると思います。しかし、私もいろいろなところでセミナーや金融機関の勉強会に出るのですが、多くの場合、投資信託というと下がったら「心配」「怖い」「ストレスを感じる」、上がったら「もうかったから売る」そんな感じで「なんとなく」使われているケースが結構多いのです。

当然の話ですけど、我々運用会社としても投資信託を「なんとなく儲ける」、そのように使っていただきたいわけではなくて、本来は皆さんの人生の目的、将来の目的に合わせて使っていただきたいと考えています。今日はそのために開発した商品をご紹介します。今日はぜひ「何のために資産運用するんだろう」「老後のためにいくら必要なんだろう」そんなことをぜひ聞いていただき、一つの解をご提示できればと思っています。

まずは、なんのために資産運用するのかをお話させていただければと思います。皆さんのお手元にある資料1ページ目の左側のグラフをご覧ください。

1960年からの日本人の平均寿命の推移という厚生労働省のデータです。1960年頃は、女性の平均寿命は70歳、男性は65歳だったのが、2016年には女性は87歳、男性は81歳と16歳ぐらい延びています。

ちなみに国立社会保障・人口問題研究所によると今後、2050年には、2人に1人が80歳以上まで生きて、平均寿命も女性は93歳、男性は87歳まで延びるという試算を出しています。

どんどん人間の寿命、日本人の寿命が延びてきています。政府も言っていますが、人生100年時代が訪れようとしている。皆さんには、自分こそが長生きするかもしれないということで、その対策をぜひしていただきたい。資産運用の目的はそこにあると考えています。(グラフ右側を指して)実際に日本人の100歳以上の人口は、どんどん増えてきており、20年間で8倍になっています。

長生きするといくら必要になるのか

長生きすると2つのことがポイントになってきます。まずは「体の健康」。体が健康じゃないと長生きしても楽しくない。健康であることがまず大切です。我々は残念ながら体の健康はご提供できませんけれども、お金の健康はご提供できます。2つ目のポイントになる「お金の資産寿命を延ばす」ということが必要になってくるのです。

実際に平均値で見てみると、老後に最低限の日常生活を送るためには、左側のグラフにあるように毎月22万円位必要になります。夫婦2人で生活すると最低限の生活をするにはその位必要です。ただ長生きする中でも、ゆとりある生活をしたいと思う人が多いのではないでしょうか。そうするとここにある通り、13万円上乗せする必要があります。

今後変わるかもしれませんが、老後の年金受給額は大体22万円です。20年間で年金受給額は4,875万円と書いてあります。ゆとりある生活をするためには右側の一番下にゆとりある生活費25年間とありますけれども合計1億470万円です。ここから年金の受給額を引いてあげると、5,595万円ということです。足りませんね。今日は別にこの5,595万円を足しましょうというお話ではありません。5,000万円はちょっと難しい。現実味がないのではないかなと思います。

我々は3,000万円ぐらいあれば、100歳ぐらいまで持つのではないかなと思っています。普通の生活費だったら22万円の年金で毎月足りるのですけれども、ゆとりある生活をするためには、60歳や65歳から13万円ずつ貯金を取り崩さなければいけないのです。

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