はじめに
もめないために!亡くなる前にできること
遺言を書いておく
大した財産でもないから、自分の家族は仲良く解決するからと多くの人が思ってしまいがちですが、実際に相続が発生すると想像通りにならないのが現実。円満な相続のためにはあらかじめ遺言を書いておくことがおすすめです。
遺言書は家庭裁判所で検認される必要がありますが、遺言書として無効と判断されない限り、法定相続よりも優先される強い効力を持っているのです。
遺言の内容次第ではトラブルも、遺族に配慮して
そうはいっても遺言をするだけでは争族回避にはなりません。遺言する内容に不公平がないように、バランスを大切にすることが最も大切です。親から子どもへと資金援助をすることもあれば、歳を取ってから子どもに援助してもらうこともあります。親と子、それぞれの貢献度を確認しつつ、遺言を残しておくと“争族”が回避できるかもしれません。
相続財産の確認と準備も必要
遺言で相続割合の指定をしようにも、財産のほとんどが不動産である場合など、実際には分割が難しいケースもあります。
分割の方法には、その不動産を取得した人が他の相続人に代償金を支払うという「代償分割」や、その不動産を売ってしまって、売却代金を分割する「換価分割」などがありますが、それらは簡単ではありません。
争族を回避するためには、あらかじめ財産全体を見て、バランスを確認しておくことも必要でしょう。場合によっては、受取人を指定して生命保険に加入するのも一つの方法です。
「お金」と「家族」が絡む相続。“争続”を避けるための方法をいくつかご紹介してきましたが、最も大切なのは家族の日々のコミュニケーション。これに尽きます。いつか訪れる相続のために、普段からコミュニケーションを図り、常に良い関係を保つ努力こそ、争族回避への一番の近道といえるのではないでしょうか。