はじめに
「お金の準備+楽しく働く」で人生100年を生き抜く
ただ、そうは言っても、ウォーレン・バフェットのような人でもない限り、資産運用だけで100年時代を生き抜くお金を稼ぐのは難しいでしょう。
よって、お金の準備をコツコツしつつ、65歳以上でも働いていける「スキル」「健康」「人脈」などを築いておく必要があります。そうすると、必然的に「長く働く」ことになります。引退年齢が70〜85歳になったとすると、働く期間は50〜60年です。働くのが嫌な人は、想像しただけでも嫌ですよね。
でも、発想を変えて、どうしたら「働く」を楽しむ生活を続けられるかを考えましょう。自分についてよく知り、楽しめる仕事に就き、働き方も週3日で働くなど、身体や精神的に無理なく働ければ、「働く」とうまく付き合うことができます。
人間ならではのスキル、共感能力、創造性、柔軟性、コミュニケーションなどを生かした仕事であれば、簡単にロボット・AIへ代替されることもないでしょう。
50代からお金を増やす6大ワザ
人生100年時代において、現在50歳の方はちょうど折り返し地点です。50代からでもお金は増やせます。
筆者が経営する、Money&Youが監修した「人生100年時代! 月5000円から始める50代からのお金の増やし方」(宝島社)では、50代からお金を増やす6大ワザを紹介しています。
【50代からお金を増やす6大ワザ】
(1) iDeCo&つみたてNISAのダブル活用術
(2) 加給年金の受給資格を得て、年金受給額が年額38万円アップ
(3) 年金受給を70歳に繰り下げて、年金受給額を42%アップ
(4) 自分の家に住みながら現金化する「リバースモーゲージ」の活用
(5) 100円不動産の活用で住居費の不安を解消する裏技
(6) 60歳までに保険を見直し10年で150万円を浮かせる
今回は、その中から「iDeCo&つみたてNISAのダブル活用術」についてご紹介します。
50代からお金自身に働いてもらうなら、iDeCoとつみたてNISAを使わない手はないです。そう言い切れるのは、優遇税制が整備され、どちらも将来のために節税しながら貯蓄できる制度だからです。
iDeCoでは、毎月の積立金額が全額、所得控除になるため、所得税・住民税を減らすことができます。所得税は5%〜45%、住民税は一律10%なので、年収によりますが、合わせて15%〜55%もの税金が安くなります。
例えば、毎月2万円を積み立てた場合、年間では24万円になりますが、所得税・住民税率合わせて30%であれば、7万2000円の節税ができます。
iDeCoで運用する商品は、定期預金、保険、投資信託の中から選ぶことになりますが、運用で得られた利益は非課税となりますので、約20%の税金を支払わずに全額受け取れます。
つみたてNISAでは、積立金額は所得控除の対象になりませんが、運用で得られた利益は非課税となる点は同じです。運用する商品は金融庁の厳しい基準をクリアした投資信託のみなので、運用初心者にとってもやさしい制度です。
iDeCoには60歳までという年齢上限がありますので、10年間しか活用できませんが、活用しない手はありません。なお、つみたてNISAには年齢上限はありません。
書籍の中では、10年で250万円も得する事例を載せていますので、ぜひ確認してみてください。
『人生100年時代! 月500円から始める50代からのお金の増やし方』
2018年は老後のお金にまつわる環境や制度が激変期に突入する年。現役世代の3大不安は、「将来の年金」「定年後のお金」「老後の住まい」。定年後破産予備軍にならないために何をすればいいか。安心して老後を迎えるための知識が詰まった一冊。
頼藤太希 (株)Money&You代表取締役/マネーコンサルタント
慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。女性のための、一生涯の「お金の相談パートナー」が見つかる場『FP Cafe』を運営。メディアなどで投資に関するコラム執筆、書籍の執筆・監修、講演など日本人のマネーリテラシー向上に努めている。著書は「やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方」(きんざい)、「税金を減らしてお金持ちになるすごい!方法」(河出書房新社)など多数。日本証券アナリスト協会検定会員。ファイナンシャルプランナー(AFP)。
元記事:人生100年時代!50代から始めるお金を増やす6大ワザ
記事提供/Mocha