はじめに

投資の王道は「長期・積立・分散」

つみたてNISAをやっていらっしゃることから、証券口座はお持ちだと思いますが、現状5万円とのことなので投資は始めたばかりでしょうか?

もし、余力のあるときだけ投資をしているのであれば、注意が必要です。投資の王道は、長期・積立・分散です。長期は10年以上の期間投資をすること、積立は毎月一定の金額をコツコツと投資し続けること、そして分散は値動きが違う複数の金融商品を持つこと。こうしてリスクをコントロールしていくものです。

お金が余ったときだけ投資をして、お金がない時はしないというスタンスでいると、タイミングによっては評価額が高い割高な時だけ投資信託を買って、安い時には買えていない可能性も出てきます。こうなると利益を出していくことが難しくなります。

一方、いつが買い時なのかを見極めるのは非常に難しいので、高い時も安い時も継続的に一定の額を積み立てていくことで、平均的な経済の成長を自分のものにすることができます。

金融機関は有利な条件で選ぶ

また、つみたてNISAは、どの金融機関で口座を開設していらっしゃいますでしょうか?

現状の金利0.5%には及ばないですが、楽天銀行と楽天証券を自動入出金(スイープ:口座間のお金の移動がシームレスになるサービス)にすると、楽天銀行の普通預金が0.1%の金利になります。

普通預金の金利でいえば、東京スター銀行は「給与振込口座」に設定することで金利が0.1%になります。金利0.001%や0.01%の銀行が多いと思いますので、少しですがお得になると思います。(※2019年9月現在の金利)

老後の資産形成が目的なら確定拠出年金の検討を

目的別の費用も含めて貯蓄目標額に到達しているようであれば、残りは投資にまわしても良いかもしれませんね。ただ、投資は値動きをしていくのでリスクがあります。そのため「何のために投資をするのか」が重要になってきます。

老後のための資産形成を意識しているようであれば、つみたてNISAだけでなく、確定拠出年金も視野に入れても良いかもしれません。確定拠出年金は「年金」と名のつく通り60歳まで引き出すことができないものですが、掛け金が所得控除の対象となる分、つみたてNISAよりお得になります。

お勤め先の、企業預金制度が廃止になるに伴い、企業型確定拠出年金が新設されたりなどはないでしょうか? 会社に確認をして、企業型確定拠出年金がなければ、個人型確定拠出年金(iDeCo)の利用を検討してみてください。

家計コントロール力をつけて余剰金を捻出、投資にまわす

長期でコツコツと積立ていくには、「家計コントロール力」が必要になります。家計の内訳を拝見すると、一人暮らしにしては食費が多いように思われます。お仕事をしながらだと自炊は難しいかもしれませんが、この食費を工夫することで大きく支出を減らしていくことができるかもしれません。例えば食費を現在の6万円から4万円に抑えることができれば、年間24万円の収支がプラスになっていきます。

結論としては、企業預金の250万円を今すぐ解約する必要はないですが、制度終了後は口座管理をしっかりしながら余剰金は資産形成にまわしても良いと思います。また、家計の改善ポイントを意識しながら収支をもう少し黒字にできると、貯蓄や投資の金額を増やしていけると思います。がんばってくださいね。

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