はじめに
将来を見据えた資産形成を始めたいけれど、なんとなく投資は難しそうというイメージから二の足を踏んでいる人は少なくないでしょう。では、まず知識をつけてから……といっても日々忙しく働いているビジネスマンにとっては難しいのが実情です。
そんな人にピッタリ、と今注目されているのが自動資産運用サービス「ロボアドバイザー」。大手証券も続々と参入するなか、昨年夏のサービス開始からわずか9ヶ月で、預かり資産75億円を突破した急成長中のベンチャー企業があります。
財務省、マッキンゼーを経て、ウェルスナビ株式会社を創業した柴山和久代表取締役CEOは、「ロボアドバイザーを活用することで、日本人はもっと豊かになれる」と言い切ります。その真意を問いました。
鉄則は「長期・積立・分散」
――日本人は今後、どのように資産運用と向き合っていけばよいのでしょうか。
繰り返しになりますが、長期・積立・分散での資産運用が鉄則です。途中でお金が必要になって換金の必要に迫られてしまうと長期運用ができないので、投資は余裕資金で行いましょう。
これまで世界でさまざまな金融危機が起こりましたが、10年投資を続けていればプラスになっています。最低10年ほったらかしにできるお金で投資を行い、大きな金融危機が起こって含み損が出てしまっても途中で止めることなく積立を続けていくことが重要です。
ただ、まだ20代の人は長期投資が大切だからといって焦って始める必要はないと思っています。この年代の人は自分自身に投資するほうが、はるかに高いリターンを得られますからね。
――自己投資ということですね。
はい。ベストセラーになったトマ・ピケティの『21世紀の資本』では、投資によって得られるリターン(r)は、労働によって得られる収入(g)の伸びを上回るので、結果的に富を持つ人にさらにお金が集まり、格差が広がると指摘されました。
しかし、これは若い人には当てはまりません。特定の分野について詳しく学んだり、留学や世界を旅したりする自己投資によって、その後のキャリアや収入に大きなプラスの効果をもたらし、数百%のリターンを得ることだって夢ではないからです。
ある程度、キャリアが安定してきた時期や、家族を持ったタイミングから投資を始めても遅くはありません。
おつり投資のアプリを開発中
ただ一方で、早めに「投資とはどういうものか」を実際に体験してみることも大切です。日本では定年して受け取った退職金で、初めて投資にチャレンジするというケースが目立ちます。金融機関に勧められるままに、いきなり大金を投じて、経験がないがゆえに市場の動きに一喜一憂した結果、大きく損してしまう人が後を絶ちません。
当社では今年の春に、クレジットカードや電子マネーで買い物した金額の「おつり」に相当する端数を自動投資するアプリのリリースを予定しているので、こうしたサービスを利用して、小さな額でまず経験を積むことをおすすめします。
例えば、280円の買い物をした場合、300円を支払って20円のおつりをもらったと仮定して20円をプールしておき、それが一定額貯まったら自動でグローバル分散投資に回すという仕組みです。
実際にはクレジットカードや電子マネーを使った買い物におつりは発生しませんが、280円の買い物をするときは300円ぐらい払った気でいるものですよね。もともとなかった“つもり”のお金を少しずつ投じていくことで、手軽に投資の世界を体験することができます。
若いうちにカジュアルなかたちで市場の動きを経験しておくと、将来、本格的な投資を始めた際にも、感情に流されて失敗してしまうことが減るでしょう。
子や孫にまで受け継がれる資産運用を
――まずは少額で感情のコントロールを身に着けておくという視点は新鮮でした。おつりから始めて、投資を体感したうえでロボアドバイザーを使うという道もありますね。
当社の「WealthNavi」は投資が初めての方から上級者の方まで、幅広くおすすめできるサービスですが、実は最低投資額を100万円と設定することであえてハードルを高くしたかたちでスタートしました。まずは、投資上級者の方に評価していただければという思いがあったからです。
スタートから8か月が経ち、厳しい目を持つ資産家の方からも熱い支持をいただくことができています。ようやく次のステップに移れると判断したので、現在、最低投資金額を30万円に下げるキャンペーンを展開しています。
投資未経験の方やこれまで悩んでいた方にも、ぜひ活用していただければと思います(キャンペーン期間は9月1日から9月30日まで。最大3ヶ月間、手数料の半額をキャッシュバックする特典も実施中。詳細はこちらから)。
その人に合った投資を実現するために、まず簡単な質問に答えてもらってリスク許容度を診断。その結果に応じて、最適なポートフォリオ(金融資産の組み合わせ)を提案します。
この配分は相場の変動でズレていくもので、例えば株が上昇して債券が下落すると割合が変わってしまうため、株を売って債券を買うことで割合を元に戻すこと(リバランス)が必要になります。
ただ、株を売って債券を買う取引をすると、手数料や利益に対する税金がかかってしまうので、当社では「リバランス機能付き追加投資」といって、積立で微妙なズレを修正していくサービスを提供しています。
また、配当やリバランスで税負担が生じる場合に、含み損を実現させて税を自動的に繰り延べる「自動税金最適化(DeTAX)」も可能にしました。この2つは特許を取得した当社独自のサービスです。
そして、長く投資を続けていただくためには、まず信頼していただくことが重要です。投資のあらゆるプロセスをおまかせいただくサービスだからこそ、より高い透明性を確保しなければならない。当社では、お客様のリスク許容度の診断や資産運用のアルゴリズムをすべて公開しています。
――ロボアドバイザーが普及すれば、日本人と投資の距離がより近づきそうですね。
手間をかけずに、誰でも安定した資産形成が可能になるロボアドバイザーを活用することで、日本人はもっと豊かになれるはずです。このサービスを金融インフラといえる存在にまで高めることで、将来への不安が蔓延する今の世の中を変えていきたいと本気で思っています。
志を同じくする他社とも協力し、東京オリンピックまでには日本のロボアドバイザー投資の規模を20兆円まで拡大したいですね。そのなかで、当社は1兆円程度のシェアを狙います。
また、ウェルスナビでは取引手数料を徴収するのではなく、預かり資産の一定割合を手数料としていただくことで、お客様と利害を一致させています。お客様の資産が増えれば我々も利益が上がり、逆にお客様の資産が目減りすればその痛みを分かち合うのです。
これは世代を超えて長く愛されるスイスのプライベートバンクのビジネスモデルですが、当社も今のお客様が「自分の子供や孫にも使ってほしい」と思えるサービスとなることを目指しています。
投資初心者から上級者まで、簡単な質問に答えるだけで最適なグローバル分散投資が実行できるロボアドバイザー「WealthNavi」。同サービスは、自動積立もできるのでコツコツと資産を積み上げていけることが魅力的です。
無料診断は最短1分。最適なポートフォリオ、運用結果のシミュレーションを提案してくれます。自分が取れるリスクを知ることは投資の第一歩。まず体験してみてはいかがでしょうか。
MONEY PLUS プレゼントアンケート
【サービス開始後のパフォーマンスの前提条件】
・2016年1月19日のサービス開始当初からWealthNaviの各リスク許容度の推奨ポートフォリオに投資していた場合のパフォーマンス
・追加投資なし、半年ごとにリバランス実施
・手数料(税別年率1%)控除後
・分配金受取時やリバランス時にかかる税金は考慮していない
・ETFの分配金は権利落ち日に再投資
・Tomson Reuters Datastreamのデータに基づきWealthNaviにて作成
【1992年からのシミュレーションの前提条件】
・2017年2月現在のWealthNaviのリスク許容度3の推奨ポートフォリオの比率で投資した場合の過去シミュレーション
-米国株(VTI) 30.6%
-日欧株(VEA) 21.5%
-新興国株(VWO) 5.0%
-米国債券(AGG) 29.1%
-金(GLD) 8.8%
-不動産(IYR) 5.0%
・1992年1月末に初回投資、翌月(2月)から2017年2月まで毎月末に定額積立投資
・毎月末にリバランス実施
・手数料(税別年率1%)控除後
・分配金受取時やリバランス時にかかる税金は考慮していない
・ETFの分配金は権利落ち日に再投資
・ETF設定前の期間は、当該資産クラスに対応するインデックス等のデータを利用(ETF経費率を控除)
-米国株:Wilshire 5000
-日欧株:MSCI EAFE Index
-新興国株:MSCI Emerging Markets Index
-米国債券:Bloomberg Barclays US Aggregate Bond Index
-金:LBMA Gold Price
-不動産:Dow Jones U.S. Real Estate Index
・Tomson Reuters Datastreamのデータに基づきWealthNaviにて作成
[金融商品等の取引に関するリスクと費用]
▼相場変動リスク
お客様が所有するポートフォリオを構成する国内及び海外ETFは、主として株式、債券、コモディティ等を実質的な投資対象とするため、その価格はこれら実質的な投資対象の価格などに応じて大きく変動し、その結果として損失が生じ、また、投資元本を割り込む場合があります。
▼為替変動リスク
お客様が所有するポートフォリオを構成する海外ETFに関しては、通貨発行国の金利の変化等により生じる外国為替相場の変動を原因とした損失が生じ、また、投資元本を割り込む場合があります。
▼信用リスク
お客様が所有するポートフォリオを構成する国内及び海外ETFが、株式、債券等を実質的な投資対象としている場合、株式や債券等の発行者などの信用状況に変化が生じた場合、当該投資対象の市場価格の変動によって損失が生じ、また、投資元本を割り込む場合があります。
▼その他リスク
取引所金融商品取引及び外国金融商品取引所取引(国内及び海外ETF)は、市場で取引が行われるものの、市場環境の変更等により取引に支障をきたし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。取引するETFの対象国が休日等の場合、そのETFに係る取引が行われないことがあります。
▼手数料その他費用の概要
当社の提供する一連のサービスによりお客様からもらい受ける手数料は、預かり資産額に対し最大1%(年率)です(なお、年365日として計算します)。預かり資産の日々の時価評価額に対し当社所定の年率により手数料額を日々計算し、原則として当社所定の方法により月初(ただし、最初のご入金があった場合にはご入金より7日間経過した応答日)から月末(ただし、お客様と締結した投資一任契約が終了した場合には当該終了日)までの期間ごとに合計のうえ、月間の手数料額として翌月5日(休業日の場合は翌日)にお支払いいただきます。
手数料に対し別途消費税がかかります。手数料額は日々の時価評価に応じ計算され計算期間中累計されるため、事前に金額または上限額を表示することができません。また、海外ETFの取引に際しては、当社の定める為替レートが適用されます。外国証券の外国取引にあたっては、外国金融商品市場等における公租公課その他の賦課金が発生します。費用の詳細については、契約締結前交付書面等をご覧ください。