はじめに

子どもが小さい頃が貯め時!しっかり貯蓄を

支出の内訳を拝見しました。車両保険に加入していらっしゃるのでしょうか。車の保険で年7万円は高めですね。車両保険を外すととても安くなります。見直し項目の1つとして検討してみてください。

住宅修繕積立や家電購入積立は忘れがちな項目ですが、必ず将来支払う金額です。これらを計画的に積立していらっしゃるのは家計管理の上手な証拠。お見事です。家計全体もしっかり把握していらっしゃるので、この調子で家計管理を続けてください。

児童手当の資金は、「つみたてNISA」で運用していらっしゃるのでしょうか。若いうちから投資に慣れておくことはとてもいいことです。つみたてNISAは、ドルコスト平均法を使って毎月商品を購入していく方法なので、時間分散の効果があります。

2020年度の税制改正大綱で、2024年から「NISA」は「新NISA」に移行しますが、「つみたてNISA」の大筋は変わりません。注意点としては、預けっぱなしではなく運用成績を1年に1度はチェックしましょう。また、ロボットアドバイザーを利用していらっしゃるようですが、金融機関によって、アドバイス料が必要なところとそうでないところがあります。こちらもチェックしておくといいですね。

今後、2人のお子さんが小学校、中学校、高校、大学と成長されるとともに、子どもにかかるお金は、お稽古代、塾代、クラブ活動費、おこづかい、食費……と膨らんできます。今はまだ本格的に教育費がかからない時期なので、今が貯め時です。18歳前後の進路を決める頃に必要になる大切な教育費として、しっかり貯蓄しておきましょう。

若いうちから金融や経済に関心を持つと老後の安心につながる

現在、相談者の仕事の形態はパートです。子育てが一段落して仕事を増やしたくなったときに気になることが、これからも夫の扶養内で働くか、扶養の枠から出てしっかり働くかの選択だと思います。

扶養内で働く際に老後資金を確保する方法として、個人型確定拠出年金(愛称iDeCo:イデコ)への加入があります。現行では上限の年27.6万円(月2.3万円×12ヵ月)までイデコの商品を購入することができ、小規模企業共済として所得から控除できる制度です。他の所得がなければ、年収130.6万円(103万円+27.6万円)まで働いても、所得税や年金、健康保険も夫の扶養内で働くことができます。

若いうちからお金の諸制度を知り、投資に慣れておくと経済感覚を養うことができます。これから経済のしくみや制度は益々変化が激しく複雑になることが予想されます。金融や経済に関心を持ちアンテナを張っておくことは、ご自分の家計を見直すときに役立ちます。ひいては老後資金を貯めることができ、安心した老後に備えることにもなります。これからもこの調子で、繰り上げ返済をしながら、1年に1度は家計を見直して改善に努めてください。

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