はじめに
返済額圧縮型の繰り上げ返済もお勧め
ご相談者さんは、1,100万円の貯金がありますが、運用等を特にしていないご様子です。収入が減少して、貯蓄を取り崩すことをもしストレスに感じているのなら、住宅ローンを「返済額圧縮型」で繰り上げ返済しておくのも一つの方法です。金利が1%程度の場合、200万円繰上げ返済すると月々の返済額を1万円ほど減らせます。
200万円繰上げ返済することで圧縮できる利息は20万円程度と、そこまで大きくはありませんが、寝かしている貯蓄で家計を圧縮することも考えましょう。
目標を設定してお金と時間を投じよう
ご相談者さんの場合、住むところも決まり、ベースとなる貯蓄もしっかりとできていて、年齢はまだ30歳にもなっていません。これから何でも自由にやれるとしたら、何をしたいでしょうか?
「収入を増やしたい」「仕事で認められたい」と考えるなら、何か資格を取得するかスキルアップをすることも考えましょう。リモートワークで残業も減ったという事なので、いまは勉強に適したチャンスかもしれません。教育訓練給付金制度を使えば、講座受講料の20%が後から戻ってきます。
「資産運用にチャレンジしたい」「お金に強くなりたい」なら、つみたてNISAやiDeCoの口座を開いて積立投資から始めてみましょう。
「結婚したい」や「友達とワイワイやりたい」という思いがもし心の奥底にあるのなら、ファッションやメイクにお金を使う、習いごとを始めるなど、外に出ていくことも考えて。これから思わぬ出会いがあるかもしれません。また、結婚に限らず、助け合える人が周りにいることは、困った時の支えになります。結果的に老後を一人で過ごすことになっても、いまから外に出て、助け合える人を増やしておくことは重要です。
今回のご相談で、老後資金の目途はひとまず経ちました。さらに+αを目指すなら、将来の不安から解放されて、本当にやりたいことを目指して少しずつお金と時間を投じてみてください。
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答える「みんなの家計相談」の過去の記事一覧はこちらから。