はじめに
銀行に信頼されるための4つの方法とは
――そうやって銀行の信頼を勝ち取り、融資につなげるんですね。
はい。ただし、銀行は飛び込みで行っても厳しいので、知り合いを探して紹介してもらうのがベスト。特に不動産投資のローンは、常連だけに出す裏メニューのようなもの。私も、最初は大家さんが集まるコミュニティなどに顔を出し、仲良くなった方に紹介してもらいました。人脈作りがまず大切です。
そこで銀行を紹介してもらったら、先ほどの流れで自分をアピールする。そして、その後も銀行との関係づくりは大切です。
――その後も、ですか。
はい。方法は大きく4つあって、1つ目は担当者と仲良くなること。ということは、顔と名前を覚えてもらわなければなりません。だから、住宅ローンの手続きなどを業者に任せてはいけないのです。よく不動産屋さんがすべてやってくれることもあるのですが、私は自分でやります。手間がかかっても、確実に覚えてもらえるので。
2つ目は情報提供です。ローンを借りるときの情報提供だけでなく、毎年継続的に自分の資産状況を報告します。借りっぱなしではなく、その融資で今どんな資産状況になったかを伝えます。
――この辺りは投資に限らず、いろいろな関係づくりに通じるかもしれません。
そうですね。そして3つ目が“お付き合い”です。銀行員は、たくさんのノルマを課せられています。クレジットカードの契約をいつまでに何件取るとか、投資信託や生命保険の契約。いくらでもあります。それらに、コツコツ対応していく。
お願いされるたびにすべて受けていたらキリがありませんが、自分の可能な範囲で御布施のように対応してあげるのです。すると、表面上の取引実績だけでなく、人間関係のポイントが深層心理で貯まっていくんですね。
――確かに心理的なポイントは溜まりそうですね。
あくまで、可能な範囲での対応ですが(笑)。そして4つ目は、さまざまな取引をその銀行に集中させることです。給料の振込先や公共料金の支払いなど、取引をなるべく集中させて、メインバンクとして確立する。すると、関係性ができて融資への対応が良くなります。
私もかなりの融資を受けていますが、メインバンクとしている銀行は2つのみ。絞っていくことが重要です。こういったテクニックで融資を受け、不動産投資を拡大していくのです。