はじめに

家計簿アプリで正確な家計を把握して

中長期の目標を作ったとしても、短期の家計管理が出来ていないと、計画とのズレを修正し、問題点を改善していくことが出来ません。自動家計簿アプリを活用して費目ごとに管理していくとよいでしょう。収支を客観視できていないために自分の習慣を守ることを優先してしまい、家計改善が進まない方がいます。家計簿を見直してどのような支出があるのかを棚卸ししていきましょう。

当然ですが、食費と、光熱費の改善の仕方は異なります。そして改善が大きく効くのは固定費の見直しです。家賃が給与天引きになっているからと、月の支出と分けて考えてしまうと、実際の収入や家賃分の負荷を感じることができなくなってくるので、あえて家計簿には記載していったほうがよいと思います。そして、通信費などの固定費もかかっていると思いますので、確認して記載していきましょう。

保険を適切に見直せば家計が楽になる

保険は住宅の次に大きな支出と言われますが、この見直しができると家計がぐっと楽になる人が多いです。

保険のうち、「医療生命保険」が年間で32万円と、大きな支出になっていますね。詳細はわかりませんが、見直しの余地がありそうです。相談者さまは現在1,000万円以上の資産があるので、万が一病気になった場合でも預貯金の範囲で対応できると思いますので、医療保険は不要と思います。「もし大きな病気になったら怖い」という感情から必要以上の医療保険に加入してしまう人がいますが、現役世代であれば3割負担ですし、高額療養費制度もありますので、それほど大きな支出にならないことが多いです。

一方、死亡保険についてはお子さんが小さいこともあり、しっかりとカバーしておきたいところです。収入保障保険であれば、最も効率的に死亡保障を得ることができますので、公的な保障の遺族年金制度も含めて調べてみてください。おそらく、現在の半額以下でも十分な保障があるものに加入出来るはずです。

共済は、割戻金が戻ってくるなど割安な保険にみえますが、その分保障が少なく終身医療保険でないことからも不要と思います。

残業やボーナスへの依存度を減らす家計づくりを

残業とボーナスによって手取り金額が安定しないことが不安の一因になっているかもしれません。そこで、会社で禁止されていなければ、副業にチャレンジしてみるのもアリではないでしょうか? 国の方針として副業をすすめていますし、別の収入源があると生活が安定しやすくなります。

特に、継続的な収入を得て事業収入化できると、確定申告の際、青色であれば65万円分の控除を受けることができます。事業にかかる費用や、家賃や光熱費の一部も合理的に説明可能な範囲で経費に計上して節税することができます。自分の得意なことや、楽しめることを仕事にしていくことができると継続しやすくなると思います。

まとめると、支出を把握してコントロールポイントを探していくことと、残業やボーナスに依存しないで稼げるもう一つの収入源を得ることで安心感は格段に上がると思います。現在は、保育園代も発生しているので出銭が多い時期ではあります。今後支出が減っていく可能もありますが、その際に、なんとなく管理しているではなく、ぜひ家族の収入をしっかり理解するとともに、新たな収入源へチャレンジすることができると現状の不安の打破につながるのではないでしょうか。

どこか参考にしていただけるポイントがあれば幸いです。

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